【オーストラリア・タスマニア島】世界遺産の原生林に囲まれた西部の街「ストローン」

タスマニア島ロードトリップ3日目の午後は、スタンリーからバス海峡沿いのバスハイウェイ(A2)を東に戻り、バーニーから山岳道路を約180km南下。ローズベリー、ジーハンなどかつての鉱山町を抜け「ストローン(Strahan)」の港町を訪ねました。

ストローンってどんな街?

ストローンはタスマニア西部唯一の町。人口わずか658名(2016年国税調査)という小さな港町で、広大な世界遺産「フランクリン・ゴードン・ワイルドリバーズ国立公園」の森に面しています。

鉱業居住地のためのアクセスポートまた鉱物資源の積み出し港として開かれ、1877年までロングベイまたはレガッタポイントとして知られていましたが、その後は植民地総督ストラハンの名をとってストラハン(発音はストローン)と名付けられました。

またストローンは木材産業の重要な場所でしたが、現在は伐採が禁止され、特別なライセンスを所有した人のみ木材を取り扱うことができるのだとか。

現在は国立公園の森とサラ島の2つの世界遺産を巡るゴードンリバークルーズのツアー(ブログ記事はこちら)や、ストローンとクイーンズタウンの間を走る蒸気機関車のツアーなどの観光拠点となっています。

タスマニアの西海岸に位置しているストローンは、夏と冬の間でほとんど変わらない海洋性気候ですが、南太平洋の低気圧に頻繁に襲われるため、雨が多く、1年を通して晴れる日は毎年平均15.7日とのことです。

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ロングベイ(Long Bay)

オーシャンビーチカーパーク(Ocean Beach Car Park)

ストローンに到着後は、街から西へ7kmほど先のオーシャンビーチカーパークへ。せまいダートロードですが、海辺にキャンプサイトがあり、4WDやキャンピングカーとよく遭遇しました。

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マックウォーリーヘッズ・キャンピングサイト

マックウォーリーヘッズの海辺には2つのキャンピングサイトがあり、大きめのサイトにある桟橋の風景が素敵です。

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2つの灯台が見えるボンネット湾

オーシャンビーチからボンネット湾(Bonnet Bay)に浮かぶボンネット島、その右手(北)にはエントランス島の灯台が見えます。

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オーシャンビーチの夕暮れ時

約40kmに渡って白浜が続くオーシャンビーチ。刻々と移り変わる雲の形や空の色を眺めていると想像力が豊かになります。天気にも恵まれタスマニアの旅で一番のサンセットを見ることができました。

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4WDの車ならオーシャンビーチの砂浜を走ることができます。とても気持ちよさそうでした。

ストローンのホテル「ストローン・ヴィレッジ」

ストローンでは、町の中心にある「ストローン・ヴィレッジ」に宿泊。メインストリートのエスプラネードに面したコテージや丘の上のヒルトップルームなど全 142室の部屋があるストローン最大のホテルです。

私たちが宿泊したヒルトップルームへは、裏道の上り坂から駐車場に行くことができます。フロントがある建物の裏に一応階段もありますが、急勾配の坂なので車がないとちょっと厳しそうです。

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エスプラネード沿いのオフィス前にはテスラの充電設備があるとはびっくりでした。

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ヒルトップルームといっても客室前の庭からは大きな木があり、少ししか港景色が見えませんでした。食事などのアクセス面のことを考えるとエスプラネード沿いの客室の方が便利かもしれません。

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室内は広めで、テレビ、冷蔵庫、ミニバー、電気ポットなどすべて揃っており、無料のWi-Fi も快適でした。バスタブは全室にあるわけではないようです。

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レストランはヒルトップルームがある建物内にあり、こちらではビュッフェスタイルのブレックファーストとディナーをいただくことができます。(写真は朝食風景)

VIEW 42º RESTAURANT & BAR

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ヒルトップの客室とテラス。4月末、朝は少し肌寒いです…

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ヒルトップテラスからは美しいロング湾を眺めることができます。

ストローンのレストラン&カフェ

バンジョーズ・ベーカリー(Banjo’s Bakery)

バンジョーズは人気のベーカリーのようで、タスマニアだけで30店舗以上あります。こちらは朝早くから営業しているので大変便利。ゴードンリバークルーズの時間がくるまで、パイとコーヒのブレックファーストです。

Banjo’s Bakery

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ブッシュマンズ・カフェ(Bushman’s Cafe)

トリップアドバイザーによると、ストローンのレストラン7件中1位という人気のレストランカフェ。予約をしないと入れませんでした。

注文したのは、リブアイステーキとパッパルデッレパスタ。スモークトラウトとほうれん草のレモンクリームソースが絶品!f再び食べたくなる美味しさです。

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Bushman’s Cafe
1 Harold St, Strahan, Tasmania

ヘイマーズ・グリル(Hamer’s Grill)

ホテルで紹介されたヘイマーズ・グリルは2日目のディナーに利用。結構空いていて予約なしですぐに食事ができました。注文したのは、グルメパイとエビ&ベーコンのフィットチーネ。案内してくれた女の子がタスマニアで出会ったはじめての日本人でした。彼女いわくこちらのお店に日本人が来るのも珍しいとのことでした。

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Hamer’s Grill
Esplanade, Strahan Tasmania

ストローンを訪れたらぜひ立ち寄りたい「ネルソン滝」

ホバートから車で1時間くらい西へ約70kmほど行ったところにタスマニアで一番有名な滝「ラッセルフォールズ(Russell Falls)」がありますが、ストローンから東へ約70kmほど行った場所にも「ネルソンフォールズ(Nelson Falls)」という見ごたえのある美しい滝があります。(クィーンズタウンとダーウェイントンブリッジのちょうど中央あたりの位置)

ホバートからは車で約3時間半と遠いので、ネルソンフォールズのためだけに訪問するには時間がもったいないですが、ストローンなどタスマニアの西側を訪問する際は、ぜひ立ち寄って欲しいおすすめスポットです。

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ライルハイウェイ(A10)沿いの駐車場に車を停め、そのすぐ先にあるトレイルを歩きます。ほぼ平坦な上、よく整備されたボードウォークなので、とても簡単な道のりです。(往復約20分、700~800m)。

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苔のなるナンキョクブナ。幹の膨らみが木登りする猿たちのようでかわいらしい。

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原生植物のシダ類、樹齢何千年という苔を纏った木々が生い茂り、異次元に迷い込んだような神秘の世界が広がっています。朽ちゆく倒木があり…そこから新たに生まれる命があり…太古の昔に思いを馳せながら今に続く完全な循環再生をこの目で見る、感慨深い光景です。

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ボードウォークの終点にネルソンフォールズが現れます。思っていた以上に高低差のある滝で水量も豊富。間近で見ることができる大迫力の滝です。

ストローン周辺マップ

ホバートから約300km(車で約4時間半)
デボンポートから約220km(車で約3時間)
ローンセストンから約270km(車で約4時間弱)