【オーストラリア・タスマニア島】ストローン発2つの世界遺産を巡る「ゴードンリバークルーズ」が超オススメ!

タスマニア島ロードトリップ4日目は、タスマニア西部の街ストローンから出航するゴードンリバークルーズのツアーに参加しました。このツアーの最大のポイントは世界遺産である「フランクリン・ゴードン・ワイルドリバーズ国立公園の森」と「サラ島囚人史跡」の2ヶ所をガイドと一緒にまわれること。特に原生林の森を散策する「ヘリテージランディング」のネイチャーズウォークは最高です!

ゴードンリバークルーズの詳細

ストローンワーフから出航するゴードンリバークルーズを催行している会社は「ゴードンリバークルーズ」「ワールドヘリテージクルーズ」の2社。夏季以外は朝のクルーズのみで、ワールドヘリテージクルーズの方が出発時間が30分遅く(9時発)、少しお得な価格になっているほかは、どちらも約6時間のクルーズでツアー内容もほぼ同じです。(午後のクルーズは12月29日〜1月20日の期間のみ実施)

私たちは、後発の赤い船体「ワールドヘリテージクルーズ」をチョイス。事前にオンライン予約しました。

座席の種類と料金(2018年5月現在)

座席は、中央席、窓側席、2階席の3種類から選べます。決められた席に座るのはランチのときくらいで、あとは外のベンチやデッキにも座れるので、一番お得な中央席で十分でした。

中央席 大人115ドル 子供(5-16歳)60ドル 幼児(2-4歳)無料

窓側席 大人140ドル 子供(5-16歳)80ドル 幼児(2-4歳)無料

2階席 大人160ドル 子供(5-16歳)90ドル

ワールドヘリテージクルーズのルート

ストローンワーフを出発し、マックォーリー湾をクルーズしながら、まずは地獄の門のヘルズ・ゲーツ(Hells Gates)、リバティポイントにあるタスマニアサーモンなどの養殖場をフェリーから見学。その後、監獄島であったサラ島の史跡と、ヘリテージランディング(冷帯雨林)の2つの世界遺産のをガイド付きで散策します。(サラ島を見学したあと船内でビュッフェランチ)

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チケットオフィスについて

フェリーに乗る前にチケットオフィスにて予約票を見せて乗船券をもらいます。4月下旬は、すでにオフシーズンなのか、クルージング日和の最高な天気だったにもかかわらず参加者は30名以下で席もガラガラ。オンシーズン以外は、予約をせずとも当日の天気を見てから当日購入でも大丈夫そうです。

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ワールドヘリテージクルーズの船内

ブルーの席がスタンダードの中央席。一番先頭の席でなかなか見通しの良い席でした。船内にはスナック、ビール、温かい飲み物などが注文できます。

船内は自由に歩き回ることができ、運転席も自由に見学ができます。

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朝9時ストローンワーフを出発!

最高のクルーズ日和に恵まれ、朝9時にストローンワーフを出発!タスマニアの西海岸は、偏西風の影響で非常に降雨量が多く、(1年のうち約15〜16日程度しか快晴の日がないとのこと)この時期これほどカラっと晴れることはかなり珍しいらしく、大変ラッキーでした。

まずは広いマックウォーリー湾を進みマックウォーリーヘッズへ向かいます。

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マックウォーリー湾は浅瀬で飛び石が多く、様々な鳥たちの休憩エリアになってます。

マックォーリー・ヘッズ(Macquarie Heads)

マックォーリー湾の出入口となるヘルズ・ゲート周辺のマックォーリー・ヘッズには、ボンネット・アイランドとエントランス・アイランドがあり、夕暮れ時には美しいサンセットが見れるスポットです。

ボンネット・アイランド(Bonnet Island)

小さな島ですが、ここにはリトルペンギンが生息し、2009年からは観光客にも開放されているそうです。

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エントランス・アイランド(Entrance Island)

ヘルズゲートとなるエントランス・アイランド。島のまわりは浅瀬が続く岩礁地帯のため波しぶきが上がり、地獄の門の名にふさわしい荒々しいイメージです。

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ヘルズ・ゲート(Hells Gates)

サラ島の地獄のような監獄へのゲートということで「地獄の門」という恐ろしい名前がついたマックォーリー湾の入口です。浅瀬のゲートのため、フェリーの航路も西側のマッコーリーヘッズと東側のエントランスアイランドの約75mという狭い水域を航行します。

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外海から見たヘルズ・ゲート。エントランスアイランドの灯台が左手、ボンネットアイランドの灯台が遠くの右手に見えます。

ヘンティ・デューンズ(Henty Dunes)

マックォーリーヘッズからトリアルハーバーの数十キロに及ぶ長い白浜の中央あたりに見えるのが、ヘンティ・デューンズ。砂丘までは、ヘンティ・ロードからダートロードに入って行くことができます。かなり急勾配で、海側から見るとその険しさが分かります。

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クルーズ後、砂丘を歩いてみようと思いましたが、ダートロードの先に見える坂道(写真左)は4WDでしかのぼることができず、また砂丘を直接のぼっていくショートカットのルートにチャレンジしたものの、見た目よりもかなり険しく半分まで行って引き返しました。ちなみに、砂丘は思いのほか広大で同じような風景が広がっているため、散策するときはのぼった場所を覚えておかないと、どこにいるのか場所がわからなくなるそうです。

リバティーポイントのサーモン&トラウト養殖場

リバティポイント周辺には、オーシャン・トラウトとサーモンが数千と飼育されている養殖場があり、フェリーからその様子を見学。ちょうど餌を与えているところでした。

海の中では必至に餌に群がる魚たちによって海面が土砂降りの雨かのように波立ち、空ではその餌を横取りしようとカモメたちのバトルが繰り広げられていました…。

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タスマニア最古の監獄があった島「サラ・アイランド」

養殖場のあとは、マックォーリー湾にポツンと佇む「サラ島(Sarah Island)」へ。ここはタスマニア州で最も古い監獄があった島。島内に残っている独房など廃墟となった遺跡をガイドさんの説明を聞きながら歩いて回ります。

昔はイギリスで流刑になった囚人たちがオーストラリアに送られており、その中でも1821年に作られたサラ島の監獄は、極刑を科せられた囚人が投獄される史上最悪の流刑島だったとか。よく晴れ渡った長閑な環境を見ると一見パラダイスだったように見えてしまいますが…。ちなみに、自分たちで作った船で脱獄した囚人もいたそうです。

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サラ島はこじんまりとした小さく平坦な島なのであっという間にガイドツアーは終了。汽笛を鳴らす合図でフェリーに戻ります。

船内でビュッフェランチ

フェリーに戻るとビュッフェランチの準備ができていました。サラダ、コールスロー、ショートパスタ、ハム、チーズ、フルーツ、そして見学した養殖場のサーモンでしょうか?スモークサーモンもありました。

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珈琲色に染まるゴードンリバーをクルージング

ランチをしている間にフェリーはゴードンリバーへ突入。ここは氷河によって削られた川だそうで水深は平均約30mもあるのだとか。世界遺産の森「フランクリン・ゴードン・ワイルドリバーズ国立公園」に流れる静かな川をゆっくり進みます。

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蛇行するゴードンリバーの写真。

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初老のご夫婦が仲良くベンチでおしゃべりしながらクルージングを楽しむ姿が微笑ましい。

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ゴードンリバーは森から流れ込んだタンニンが多く含まれるため川の色は珈琲色。この日は天気も良く水面が鏡のようになって緑の樹々が映り込み幻想的な風景を見ることができました。

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どちらが本物か分からないくらいのシンメトリーが美しい

ヘリテージランディングのネーチャーウォーク

ヘリテージランディングでは、ネーチャーウォークしながら世界遺産の森をガイド付きで散策。タスマニア西部の冷温帯雨林でしか見ることができないというレザーウッド、樹齢600〜2000年と言われるタスマニア固有のヒューオンパイン、巨大なシダ、コケのなるナンキョクブナなど、古代からの素晴らしい原生林を見てまわります。

ヒューオンパインは、非常に成長が遅く100年で10cm程度しか成長しないそうで、年輪が詰まっている分、硬くて上質な木材として重宝されたようですが、現在は伐採が禁止され、特別なライセンスを所有した人のみ取り扱えるのだそうです。

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太古からの原生林が鬱蒼と生い茂る中をボードウォーク

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倒木も多く、そこからまた新しい様々の命が芽生えています。

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木の枝にびっしりとからみつく苔。

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こんな可愛らしい丸っこい苔もたくさんぶら下がっています。

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緑と光に包まれた神聖な空間…まるで森の妖精がでてきそうな雰囲気です。

ストローンワーフ(木工所前)に帰港

予定をオーバーして15時20分くらいにストローンワーフに戻ってきました。到着した場所は出港場所からほど近い木工所の前。非常に固くて大きなヒューオンパインの木を実演中で、その奥の建物では様々に加工された作品を販売しています。

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リバークルーズ中に見ることができる木々の反射といい、ヘリテージランディングのネイチャーウォーキングといい、心も体もリフレッシュできる本当に素晴らしいツアーでした!

World Heritage Tour
19 Esplanade, Strahan,
Tasmania