【イタリア・シチリア島】パレルモの旧市街をバスと徒歩で半日散策!

MSC地中海クルーズの寄港地「パレルモ」は、シチリア島北西部に位置する港町。アラブ・ノルマン時代の栄華の跡が今に残る独特な雰囲気の街です。そんな歴史的建築物が多く残されているパレルモの旧市街を市バスと徒歩で散策しました。

パレルモのクルーズポートに到着

MSC地中海クルーズ2日目、イタリア・チヴィタヴェッキアを出港してから約12時間後の午前10時頃寄港地「シチリア島(パレルモ)」に到着しました。クルーズ船からは、様々な文化が入り混じった古い街並みと背景の山並みの美しいコラボ風景を見ることができます。

シチリアに来たら映画「グラン・ブルー」のロケ地になった美しいリゾート地「タオルミーナ」を訪問したいと思っていたのですが、パレルモからはバスで最低でも5時間はかかるということで断念。今回はパレルモの旧市街のみの散策です。

旧市街の観光スポット巡りはAMATのバスが便利

パレルモの見所は殆どが旧市街に集中していますが、徒歩で歩き回るには時間と体力が必要。そこで便利なのがAMATのバスです。

チケットは事前購入が必要ということで、パレルモ港から西へ歩いて10分ほどの場所にある「ルイジ・ストゥルツォ広場」のAMATの売店へ。時間的にまだ早かったようで売場が閉まっており、通りかかった女性にチケットを買える場所を聞いてみると近くの「タバッキ(Tabacchi)」へ連れていってくれました。市内のタバッキ、新聞スタンドなどでもチケットは購入できるようです。

パレルモ・バスマップ(英語)

タバッキで1日券を購入。バスに乗車したら車内に設置された刻印機に切符を挿入し日時を刻印します。

バスの中は治安が良くありません(特に市内を走る無料バスや満員バス)。ある区間で無料バスに乗ったときのこと…車内がすいているにもかかわらず、すぐにスリが真隣にやってきたので注意をしていたら、ニット帽で隠しながらウエストポーチに手をかけられそうになりました。何気に様子を観ていると6人ほどのスリグループだったこと、またバスの運転手とも仲良く会話していた。などということがありました。

ドアが開いたときにもぎ取られてそのまま逃げ去られるケースもあるので、スマホは手に持たずバックにしまい体の前に持って、しっかり手で抑えるなど十分な注意が必要です!

多くのバス停がある「ポリテアーマ劇場(Teatro Politeama )」

バス停に向かうためルイジ・ストゥルツォ広場からルッジェーロ・セッティモ広場へ。広場の前の存在感のある建物はパレルモで最初に建てられたという「ポリテアーマ劇場」。重厚感のある円形の劇場ホールで、凱旋門を思わせる正面の上部には二輪馬車のブロンズ像が設置されひと目を惹いています。

Teatro Politeama
Via Turati, 2-4-6 Palermo Italy

エキゾチックな門「ポルタ・ヌォーヴァ(Porta Nuova )」

インディペンデンツァ広場のバス停「Indipendenza」でバスを下車し、北東へ少し歩くと16世紀に王宮の城壁に造られたという「ヌォーヴァ門」が現れます。門の両脇には独特なアラブ人の彫刻や装飾など、アラブ様式が混ざったエキゾチックな門です。

Porta Nuova
Via Vittorio Emanuele, 475, 90134 Palermo

世界遺産の「パレルモ大聖堂(Cattedrale di Palermo)」

ヌォーヴァ門をくぐり約500mほど歩くとパレルモで一番大きいという「パレルモ大聖堂」です。元々は4世紀頃この場所に教会が建っていたそうですが、その後イスラム教の支配によって教会が大モスクに改修、更にその後ノルマン人の支配に代わると再び教会に戻されるなど、何度も増改築を繰り返し、その時代背景と共に様々な建築様式が組み込まれていったようで、このような独特な外観になったとか。(現在の大聖堂は、1184年に再建されたもので、オリジナルの部分は殆ど残っていない)

2015年7月、「パレルモのアラブ・ノルマン様式の建造物群およびチェファルー大聖堂、モンレアーレ大聖堂」として世界遺産に登録された9つの建物群のひとつがパレルモ大聖堂です。

外壁の装飾やクーポラにアラビアの風を感じます。

外観の豪華な装飾に圧倒…

Cattedrale di Palermo
Corso Vittorio Emanuele, 90040 Palermo

大聖堂の周辺はバールやスイーツショップなどもあります。

3つの教会に囲まれた「ベッリーニ広場(Piazza Bellini)」

パレルモ大聖堂を見学したあとは、バスに乗ってベッリーニ広場へ。馬車やバス通りにもなっている賑やかなマクエダ通り沿いにあり、3つのカトリック教会とプレトリア宮に囲まれた広場です。

この3つの教会のうち、マントラーナ教会とサン・カタルド教会は2015年7月に「パレルモのアラブ・ノルマン様式の建造物群およびチェファルー大聖堂、モンレアーレ大聖堂」として世界遺産に登録されました。

モザイクが美しい「マルトラーナ教会(Santa Maria dell’Ammiraglio)」

ノルマン時代の1143年に建設されたという「マルトラーナ教会」は、聖母マリアに捧げられた教会とあって受胎告知や聖母マリアの昇天など、聖母マリアに関連するモザイク画が印象的。壁と天井には金箔のモザイクが輝き、その豪華さに圧倒…必見です!

Chiesa della Martorana
Piazza Bellini, 3, 90133 Palermo

赤いクーポラが目印の「サン・カルタド教会(Chiesa di San Cataldo )」

マルトラーナ教会のすぐ右手に、15年後に建てられたという3つの赤いクーポラが特徴の「サン・カタルド教会」があります。教会内部は、一切装飾がないシンプルなつくりとなっていますが、これは2代目ノルマン王に使えた宰相によって建設が始まったものの、途中で暗殺されてしまったためなのだそうです。

Chiesa di San Cataldo
Piazza Bellini, 1Palermo PA Italy

白大理石の「プレトリアの噴水(Fontana Pretoria)」

ベッリーニ広場からパレルモ市庁舎(プレトリア宮)の横の細い道を抜けると「プレトリア広場」があり、中央には16世紀後半につくられたという巨大な噴水(Fontana Pretoria)、そのまわりには白大理石の裸体や動物たちの彫刻がたっています。(当時の厳粛なカトリック教徒のシチリア人にとっては、裸体の彫像の評判が悪く「恥の噴水」と呼ばれたのだとか…)

こちらは夕暮れ時からのライトアップが楽しめるとのことなので、パレルモに滞在される方は、夜も訪問してみると良いかもしれませんね。

Fontana Pretoria
Piazza Pretoria, Palermo

パレルモ旧市街の中心「クアトロカンティ(Quattro Canti)」

プレトリア広場からすぐのマクエダ通りとヴィットリオ・エマヌエーレ通りの交差点は、十字路を意味する「クアトロカンティ」と呼ばれる場所。4本ある路地の建物の2階・3階部分には、スペインの歴代の総監や守護聖女の像が設置されています。

4つの建物は全て3階建てで統一しており、それぞれ1階部分に設置された4つの噴水は春夏秋冬の四季を表現する寓意像が立っています。(春の若い娘の彫像から右回りに徐々に年を重ね、冬には老婆の彫像となっているのが面白い。)

Quattro Canti
Via Vittorio Emanuele, 80146 Palermo

ヴィットリオ・エマヌエーレ通り〜ローマ通りを歩く

クアトロカンティからヴィットリオ・エマヌエーレ通りを抜けサン・ドメニコ広場へ。約500mほどの短い距離なのですが、通り沿いにしろ路地にしろ、重厚で趣のある建物が立ち並び、街全体が世界遺産のようです。ユニークな建物群をゆっくりと見物しながら歩きました。

ヴィットリオ・エマヌエーレ通りのバールや土産店。歩道の途中で見かけたタバコ自販機の種類の多さに驚きです。

街中に点在する大小様々な教会

ローマ通り沿いの街並み

サン・ドメニコ広場

美しい「サン・ドメニコ教会(Convento San Domenico)」

ローマ通り沿いのサン・ドメニコ広場に「サン・ドメニコ教会」があります。質素で落ち着いた色合いの美しいファサードで、内部も簡素ながら全体的に統一感のある装飾が施され、洗練された印象の素敵な教会です。

Convento San Domenico Palermo
Via Bambinai, 18, 90133 Palermo

スーパーマーケット「リドル(LiDL)」に立ち寄る

地元のスーパーマーケットで、その国のユニークな商品を見て回るのは海外旅行の楽しみのひとつ!クルーズ船に戻るまえにローマ通り沿いにある「リドル」というスーパーマーケットに立ち寄りました。

食の豊かなイタリア、スーパーといえどチーズやプロシュートなどがずらりと陳列、また驚くほどパンの種類が豊富でした。

午後5時にパレルモ港を出港

リドルを出たあとは、すぐ近くの停留所からバスに乗り、パレルモ港の近くのバス停「Roma – Belmonte」で下車、パレルモ港に停泊するMSCクルーズ船に無事帰還しました。

次の寄港地「マルタ島(バレッタ)」に向けて17時出港。(実は天候不良のためマルタ島には停泊できず、スペインのマヨルカ島へ寄港地が変更になってしまったというハプニングがありました。)

MSC地中海クルーズについての記事はコチラ

パレルモ旧市街周辺マップ

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