【東京深川さんぽ】東京都の指定名勝「清澄庭園」を散策

清澄庭園(きよすみていえん)は、レトロとモダンが融合する町として注目を浴びている清澄白河にある都立庭園です。

清澄白河という地名の由来は、江戸時代に海だったというこの一帯を開拓した一人「清住弥兵衛(後に清澄と改称)」と、江戸時代中期の大名、老中「松平定信」が白河藩の藩主出身だったことから、それぞれの名前を組み合わせて名づけられたと言われています。

東京都指定名勝「清澄庭園」について

かつては豪商の屋敷があったというこの地を1878年(明治11年)に三菱財閥創業者の岩崎弥太郎が買い取り、池の周囲に築山や名石を配置、明治の庭園を代表する「回遊式林泉庭園」を岩崎家三代に渡って築き上げたそうです。

1923年(大正12年)に起きた関東大震災では多大な被害を受けたものの、避難場所となって多数の人命が救われ、その翌年には被害の少なかった庭園の東側を東京市に寄贈。市が整備をして1932年(昭和7年)に庭園を公開、1977年(昭和52年)には庭園の西側に隣接する敷地も公園として開放(現在の清澄公園)。その後、清澄庭園は1979年(昭和54年)に東京都の名勝に指定されました。

清澄庭園の入園料は一般150円、65歳以上70円、小学生以下及び都内在住・在学の中学生は無料です。

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橋を渡って上陸できる「中の島」

庭園の東側にある「中の島」は、この泉水にある島の中で唯一橋を渡って上陸できる島。中の島にはいくつかのベンチがあるので、休憩がてら庭園をゆっくり眺めることができます。

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三つの中島を配した広い池「大泉水」

庭園の中央にある「大泉水」は、歩いて渡ることができる「中の島」のほか、「松島」「鶴島」の三つの中島を配した広い池。昔は隅田川から水を引き、現在は雨水でまかわれているそうです。

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庭園南にある「自由広場」

清澄庭園の南側にある自由広場は、木立に囲まれた空間で、広場にはカンヒザクラやソメイヨシノなどの桜の木が植えられています。いくつかテーブル付きのベンチがあり、桜の季節はお花見も楽しめそうです。取水口に沿って植えられた花菖蒲は、6月頃に多様の花々を咲かせます。

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数寄屋造りの建物「涼亭」

涼亭は1909年(明治42年)に国賓として来日した英国のキッ チナー元帥を迎えるために岩崎家が建てたものだそうです。震災と戦火の被害からまぬがれ(昭和60年に全面改築工事施行)、現在は集会場として 利用することができます。

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清澄庭園の野鳥

通年見られる野鳥は、カイツブリ、キジバト、ヒヨドリ、オナガ、ムクドリ、シジュウカラ、サギ、カモメなど。また、夏にはコアジサシ、ツバメ、冬にはキンクロハジロ、ホシハジロ、カモなどが見られます。

庭園に到着したときは池に1羽もいなかったのですが、散策している途中にカモやキンクロハジロなどが飛来してきました。

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清澄庭園の水生動物

泉水には大きなコイやカエルが泳ぐ姿、また池の至る所で甲羅干しをするカメの姿が見られます。

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大磯渡りの石橋付近にはたくさんのカエルの卵が浮いていました。ちょっとグロいので写真はやめて、鯉のアップ写真を…こんな顔の人、いそうです。

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首も手足もピーン!

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とっても気持ち良さそうです。でも…足ツってませんか〜?

清澄庭園の草花

春から初夏にかけて、カンヒザクラ、ソメイヨシノ、サトザクラ、ツツジ、サツキ、雨季から夏にかけて、アジサイ、花菖蒲、秋はショウキズイセン、ヒガンバナ、ハギ、冬は、ニホンスイセン、フクジュソウ、ツバキ、ウメなどの美しい草花が見られます。

今回は2月中旬の訪問で、ニホンスイセン、ツバキんなどのほか、ちょうどウメの花が咲き始めていました。

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これから春に向けて様々な花が咲く季節ですね。

土曜日、日曜日及び祝日は、午前11時と午後2時から無料の庭園ガイドが行われるので説明を聞きながらゆっくり庭園を散策することもできます!

清澄庭園へのアクセス

都営大江戸線・東京メトロ半蔵門線「清澄白河」駅下車徒歩3分。

専用駐車場はありませんが、近隣にタイムズやリパークなどの駐車場があります。

清澄庭園の周辺

清澄庭園に隣接する清澄公園(無料)があります。 芝生広場、ジャブジャブ池などがあり、犬のお散歩、子供連れのファミリーが多く訪れる公園です。

また、清澄庭園の南側「清澄橋交差点」のすぐそばにはサードウェーブコーヒが飲めるカフェ「アライズコーヒーエンタングル」があり、そこから南西へ徒歩4分ほどのところに人気の下町パン屋さん「コトリパン」があるので、天気の良い日は公園のベンチでピクニック気分を味わってもいいですね。詳細は下記リンクのブログもご参照下さい。

【東京深川さんぽ】昔ながらの文化と新しいものが交差する「清澄白河」を歩く