【静岡・熱海】ナチュラル伊豆フレンチ「熱海風雅」の相模湾が見渡せるオーシャンビューに宿泊

相模湾の高台に佇む「熱海風雅」へGO!

2025年のGWに静岡県熱海市にある「熱海風雅」に宿泊しました。ここは相模湾を見下ろす高台に佇むオーシャンビューの部屋が魅力で、以前から訪問してみたいと思っていた温泉宿。周辺には熱海梅園や來宮神社といった観光スポットが点在する静かなロケーションです。

途中で湯河原町の万葉公園に立ち寄りましたが、都内から熱海まで車で直行する場合は約2時間半ほどの距離(東名高速道路〜小田原厚木道路〜真鶴道路〜国道135号線経由)。熱海市街を抜けた山の中腹にあり、やや勾配のある細い道を上ります。早めに到着したので屋内の駐車場(屋外と合わせて先着20台限定)が利用できました。

電車の場合は、JR東海道新幹線「熱海駅」からタクシーで約10分ほど。高台にあるので駅から徒歩で向かうのは厳しいと思われ、来宮駅からの無料送迎車(完全予約制の先着順)を利用されるのが無難だと思います。

タッチパネル式のフロント

フロントはタッチパネル式の無人チェックイン方式。すぐそばにスタッフの方が常駐しているので、操作に不安がある方でも安心して手続きを行うことができます。館内は清潔感があり、スムーズにチェックインできる環境です。

口コミなどで評価が高い宿というのは知っていましたが、館内には「OZmall」や「楽天トラベル」など大手予約サイトでの表彰状が並び、「リゾートホテル部門」「おこもり宿部門」などで第1位に輝いた実績もあるようで、多くの旅行者から支持されている宿というのがひと目でわかり、期待に胸が膨らみます。

開放感あふれる吹き抜けのロビーに設置された卵型のハンギングチェアが印象的。アートギャラリーのような空間です。

心地よい空間のラウンジ

ラウンジも洗練された落ち着きのある空間で、心地よい雰囲気が漂っています。(15時〜17時はフリーウェルカムドリンクのサービス)

サイズ別に選べる色浴衣

ラウンジの横にサイズ別の色浴衣が用意されており、好きな柄を選べるようになっています。(Lサイズはブルー系が多く、Mサイズは明るい柄も豊富)

3階オーシャンビューの客室

今回宿泊したのは、新館3階オーシャンビューの客室。鍵はパスワード式で、ルームキーを持ち歩く必要がなく便利です。

新館3階の客室は、畳敷きの和室にベッドを備えたスタイルとなっていて、一見ミスマッチな印象ですが、スリッパを履かずに過ごせる心地よさがありました。ベッドはセミダブルサイズのシモンズ製で、寝心地は抜群です。建物自体はやや年季を感じますが、室内は清潔感があり、隅々まで丁寧に清掃されていて快適に過ごせます。

バスルーム付きだと思い込んでいましたが、客室はトイレのみの設置でした。ただし、大浴場のある宿では客室風呂を使うことはほぼないので、個人的には全く問題なかったです。

空気清浄機はしっかりと清掃されており、清潔感があって好印象。押し入れの中には、浴衣の帯や半纏、バスタオル・フェイスタオルのほか、消臭スプレーや館内用のバッグまで用意されていて、細やかな気配りを感じました。

テレビ台の下には、電気ケトル、グラス・カップ類、お茶などのほか、ミニ冷蔵庫(無料のミネラルウォーター2本入り)、金庫などがコンパクトに収納されています。

客室の縁側・ベランダからの景観

縁側やベランダからは熱海の街並みが一望できるオーシャンビュー!縁側に設置してある洗面台が結構便利で、外の景色を眺めながらの歯磨きは、ちょっとした贅沢な時間に…。日常を離れ、ゆったりと心地よいひとときを過ごすことができます。

ラウンジのウエルカムドリンク

15時を少し過ぎた頃ロビーに向かうと、すでに多くの宿泊客がくつろいでいました(写真はチェックイン時の様子)。広々としたラウンジでは、ウェルカムサービスとして、ソフトドリンクやコーヒー・紅茶のほか、ワインやスパークリングワインまで用意されており、お茶菓子やナッツなどのおつまみも揃っているという、嬉しいおもてなしです✨️ スパークリングワインで贅沢なひとときを過ごすことができました。

客室にお着き菓子がないなと思っていたのですが、このラウンジでのおもてなしがその代わりだったのですね。また客室にはお茶と紅茶のティーバックのみで、珈琲が用意されていませんでしたが、珈琲・紅茶はこちらで24時間いつでも利用することができます。

細やかな心配りの温泉大浴場

新館1階にある温泉大浴場は、内湯のみのシンプルな造りながら、窓の外に清涼感が感じられる人工滝があって、心地よい空間となっていました。女性用の大浴場には岩盤浴も併設されており、リラックスできる環境が整っています(男性用大浴場にはサウナあり)。

女性用のパウダールームには、ナノケア美顔器やドライヤー・ヘアアイロンなどが完備されており、女性にとって嬉しいサービスが充実。さらに冷蔵庫にはキリッと冷えた「アイス黒豆茶」が用意されており、ホスピタリティの高さに感激!細やかな配慮が行き届いた設備の数々が、滞在の満足度を一層高めてくれます。

温泉の泉質は、カルシウム・ナトリウム-硫酸塩・塩化物泉で、美肌効果をはじめ、神経痛・関節痛、動脈硬化などへの効能があるとされています。入浴後は体の芯から温まり、就寝時までぽかぽかとした心地よさが持続しました。


画像は「熱海風雅」のHPより引用

相模湾が一望できる屋上テラス

温泉を堪能したあとは、相模湾を一望できる屋上テラスへ。こちらには3つの個室ブースがあり、宿泊当日にモバイルオーダーシステムから簡単に予約が可能です。無料で利用できるので(一部日程では有料)、手軽に特別な時間が楽しめます。

予約時間になったらフロントで鍵を受け取り、エレベーターで4階まで上がった後、階段を使って屋上へ向かいます。利用可能時間は15時〜21時。1枠20分とやや短めですが、予約回数に制限がなかったため、続けて50分ほど滞在することができました。あいにくの曇り空でしたが、そよ風が心地よく、とても気持ち良いひとときでした。

すぐ眼の前は相模湾、その先に初島も見えます。熱海の花火大会も優雅に楽しめそうですね。

客室の縁側から撮影した夜明け前と朝9時頃の様子です。

熱海風雅の食事

本館1階にレストランがあり、夕食には「スタンダードフレンチコース雅~miyabi~」のコース料理、朝食には「静岡産の食材とパン・手作りジャムが楽しめる洋朝食」をいただきました。食事時間はチェックイン時に選択できます。おひとりで食事をされている方も結構いらっしゃいました。

ディナー「スタンダードフレンチコース雅~miyabi~」

ディナーのスタンダードフレンチコースは、まず前菜の「ホタテとサーモンのサラダ仕立て」と「さつまいものポタージュ」からスタート。新鮮な魚介にカリカリのバゲットを添えたサラダは、素材の持ち味を活かしたシンプルな味付けで、さつまいものポタージュは、口当たりがなめらかで、ほんのり甘みのあるやさしい風味。どちらも食事の始まりにふさわしい上品なスターターです。

メイン料理は、見た目にも鮮やかな青のリをあしらった「旬魚とエビのプレゼ」と、季節野菜の料理を添えた柔らかい「国産牛ステーキ」。魚料理には磯の風味が香る青のりソース、肉料理には赤味噌をベースにした深みのあるソースが用いられ、和と洋が見事に融合した一皿一皿に、独創的なセンスが感じられます。

コースの終盤には、桜海老をトッピングした風味豊かな「ペペロンチーノ」が供され、芳ばしい香りと軽やかな辛味が印象的でした。おかわり自由の温かいチーズパンも美味しかったです。

締めのデザートは、ミルクとフランボワーズの2層ゼリーに、イチゴ・抹茶餅・エディブルフラワーをあしらった春らしい「お花見パフェ」。見た目にも華やかで、最後まで心を満たすコース料理でした。

ワントレーで提供される洋朝食

朝食メニューは、ハーブチキンのソテー、静岡県産野菜のフレッシュサラダ、スクランブルエッグ、ミネストローネ、2種のパンと静岡県産いちごを使った自家製ジャム、さらに和三盆と丹那牛乳で仕上げたパティシエ特製プリンという、素材にこだわった洋朝食。

最近は朝食ビュッフェ形式のホテルが多い中、ワントレーで提供されるこのスタイルは、程よいボリューム感で、席を立つ必要がなく落ち着いた雰囲気で食事ができてとても良かったです。レストランスタッフの対応も終始丁寧でした。


旅するライブラリー

「絶景の世界」「星空の世界」「美術の世界」など、7つのテーマに分かれた本が並ぶライブラリースペースには、旅心をくすぐる魅力的な書籍が豊富に揃っており、素敵な本と出会えます。また、ライブラリーの前には無料で利用できるマッサージチェアもあり、食後やお風呂上がりに立ち寄って、リラックスタイムを満喫することができました。

今回はチェックしそびれてしまいましたが、本館2階には卓球やビリヤードが楽しめるアミューズメントルームもあるようです。

熱海風雅
静岡県熱海市梅園町16-8
0570-003-141(受付:9:00-18:00)

あとがき

「熱海風雅」は、和の趣とモダンデザインが調和した大人の隠れ家のような宿で、スタッフの皆さんの温かい笑顔とおもてなしのおかげで、終始気持ちよく過ごすことができました。

旅先でのお着き菓子との出会いも楽しみのひとつなので、地元銘菓のおすすめや土産店があれば更に嬉しかったところですが、ラウンジで提供されるウェルカムドリンクにワインやシャンパンまでが含まれていたのは、思いがけない素敵なサプライズでした。

会計は客室に備え付けのQRコードを使ったスマホ決済が可能で、チェックアウトもワンタッチで完了というスマートなシステム。今回は楽天トラベルで事前決済済みだったため、現地では入湯税(150円×2名分)の支払いのみと思っていたのですが、実際の請求額が700円だっtので確認すると、2025年4月1日から熱海市で導入された「宿泊税(1人200円)」が加算されていました。入湯税に加え宿泊税が「1人ごと」に課税されるとなると、大家族では少し負担感を覚えるかもしれません。とはいえ、これは宿泊施設ではなく、熱海市の条例によるもの。税収が地域の発展や観光資源の充実に活かされることを願うばかりです。

話が少しそれてしまいましたが、「熱海風雅」は居心地の良さと心のこもったサービスが魅力の温泉宿。ぜひまた再訪したいと思える、素敵なお宿でした☺︎