まずは「コッツウォルズ」ってどんな場所? 壮観な田園風景が広がる「コッツウォルズ(Cotswolds)」は、ロンドンの北西約200km、ウィルトシャー・グロセスターシャー・オックスフォードシャー・ウァ…
【イギリス・コッツウォルズ】田園風景に囲まれた小さな村「アッパー&ローワー・スローター」の早朝散歩
目次
「アッパー・スローター&ローワー・スローター」へGO!
コッツウォルズの北東部に位置する「アッパー・スローター(Upper Slaughter)」と「ローワー・スローター(Lower Slaughter)」は、ボートン・オン・ザ・ウォーター(Bourton-on-the-Water)から西へ車でわずか5〜10分ほどの距離にある、のどかな田園地帯に佇む小さな村々です。まずローワー・スローターに到着し、両村を流れるアイ川(River Eye)を挟みながらさらに小道を進むと、丘の上に広がるアッパー・スローターへと続きます。
ここは観光地化されすぎていない静けさが魅力で、散策路をゆっくり歩きながら、素朴で美しい英国の原風景を満喫することができます。
まずはローワー・スローターに到着。ボートン・オン・ザ・ウォーターから徒歩でも30分くらいで行ける距離です。(右写真は川沿いにある5つ星の宿「スローターズ カントリーイン(The Slaughters Country Inn)」。)
由緒あるホテル「スローター マナー ハウス」
ローワー・スローターの中心にある「スローター マナー ハウス(The Slaughters Manor House)」は、由緒ある荘園邸宅を改装したマナーハウスホテル。隣接する教会や、徒歩圏内にあるオールドミル、さらに緑豊かな散歩道など、ローワー・スローターの魅力を存分に味わえるロケーションです。
人気のアフタヌーンティーは12時半から16時半。素敵な庭園で優雅な時間を過ごすのもいいですね。
ホテル前はきれいに整備された庭園が広がっています。
蜂蜜色のライムストーン造りの建物が、周囲の風景と見事に調和しています。
The Slaughters Manor House
Copsehill Road, Lower Slaught, Gloucestershire, GL54 2HP
01451-820-456
光輪に包まれた「セントメアリー教区教会」
スローターハウスに隣接する「セント・メアリー教区教会(St. Mary’s Parish Church)」は、静かな風景に溶け込むように佇む美しい石造りの教会。尖塔の背景に突如として淡い光の輪が現れ、神々しさをいっそう際立たせていました。
きらめく小川沿いの小道
柔らかな光に包まれ、ゆるやかにきらめく小川の水面。鳥のさえずりと水の音が静かに響き、心に染み渡ってくる。そんな穏やかな朝のひとときです。
水車小屋へと続く小道沿いには、蜂蜜色のコテージが美しく並び、早朝の静けさの中、愛犬と散歩する地元の人々の姿も見られました。
ローワー・スローターの主要な見所「オールド・ミル」
セントメアリー教区教会からオールドミルまでは、コッツウォルズの中でも最も美しい散歩道のひとつ。「アイ川(River Eye)」という小川の川岸にはヨシや野草が伸び、春の花が咲き始めていました。
ローワー・スローターの主要な見所の一つである「オールドミル」は、1958年までは製粉所として実際に稼働していたという水車小屋。文献の記録によると1086年にはすでに水車小屋がここにあったそうです。現在の水車は比較的新しいもので(とはいえ築200年ほど)、巨大な水車が、悠然と回っていました。
以前はオールドミル内に地元の博物館、小さなギフトショップ、カフェなどがあったようですが、一時的に閉鎖されている模様。現在はカフェスタンドをのみ営業しているようです。
車の場合、オールドミル周辺の路駐が禁止されていますが、スローターズ マナーハウス周辺の路肩に駐車が可能。ローワー・スローターは非常に小さなビレッジなので、どこでもすぐにアクセスできます。
ひっそりとした「アッパー・スローター」
アッパー・スローターへは、ベッキー・ヒル(Becky Hill)という細い道を通って向かいます。アッパー・スローターは、ローワー・スローターよりも更に静かでのんびりとした場所で、カフェやショップもありません。
格式高い4つ星ホテル「ローズ オブ ザ マナー」
アッパー・スローター唯一の宿「ローズ オブ ザ マナー(Lords of the Manor)」は、17世紀中頃に建てられた邸宅を改装し、1972年に開業したマナーハウスホテル。日本の皇室も滞在したことがあるという、コッツウォルズを代表する格式高いカントリーハウスとして知られています。
「マナーハウス(Manor House)」とは、もともと中世の領主(地主や貴族)が住んでいた荘園(Manor)の邸宅のこと。今ではその格式ある建物の多くは、ホテルや結婚式場、博物館などに転用されています。中でもコッツウォルズ地方にはこの「マナーハウス」を改装したB&Bや高級ホテルが多く、英国らしい優雅な雰囲気が味わえる人気の宿泊施設となっています。
ローズ オブ ザ マナーのレストランでは、本格的なモダン ブリティッシュ料理が提供されており、宿泊者でなくても利用可能です(※事前予約は必須)。格式ある空間で、優雅なひとときを過ごすのも素敵ですね。
春から初秋(4月〜10月頃)にかけては、天候に恵まれれば、この手入れの行き届いた美しい庭園を望む屋外テラスで、アフタヌーンティー(£35)を楽しむこともできます(提供時間:12時〜17時30分)。まるで貴族の別荘に招かれたかのような優雅な雰囲気の中で、贅沢な午後のひとときが過ごせそうです。
Lords Of The Manor Hotel
Upper Slaughter, Gloucestershire, GL54 2JD
01451-820-243