【福岡・福津】かがみの海「津屋崎海岸」から光の道と奥の宮八社巡り「宮地嶽神社」へ

風光明媚な「津屋崎海岸」へGO!

サンセットの時間帯に合わせて福津市の津屋崎海岸を訪れました。16時半ころ到着し、約10台ほどの津屋崎駐車場(無料)に車を停め、いざ目の前の海へ…。ここは、福間海岸から宮地浜、そして津屋崎海岸へと約3kmにわたって続く広大な遠浅海岸で、干潮時には砂浜が鏡のように空を映し出す「かがみの海」として人気の絶景スポットです。日本のウユニ塩湖といったところでしょうか。かつては塩田として賑わい、周辺には有名な古墳群も点在する歴史ある場所なのだそうです。

この日は、訪れたタイミングが満潮へ向かう「上げ潮」の真っ最中だったため、残念ながら足元に広がる幻想的な光景を見ることはできませんでしたが、夕焼けに染まりゆく空には美しい秋の羊雲が……。海風とともにゆっくりと形を変えていく羊の群れを眺めているだけで、自然と爽快な気分に包まれていきました。

リフレクション写真を狙うなら、公式ページの「かがみの海」で事前に干潮時間をチェックしておくことをオススメします。


津屋崎海岸
福岡県福津市津屋崎3-12

光の道を求めて「宮地嶽神社」へ

次に向かったのは、津屋崎海岸からほど近い「宮地嶽神社」。駐車場から本殿までは徒歩約7分(約520m)と、移動もスムーズでした。実はこの日は、年に二度しか見ることのできない「光の道」を拝める夕陽のまつり(10月14日〜22日)の開催期間中で、ちょうど見頃のピークを迎える特別なタイミングという、偶然にしてラッキーな日でした。参道へ入ると、すでに「光の道」を一目見ようと集まった人たちが、整然と階段に並んで座り、静かな熱気に包まれながらその時を待っていました。

早足で左手の坂道を少し上がっていくと、整理員の方がいらっしゃったので、いくつか質問をしてみると、神社から「光の道」を見るには整理券が必要とのこと。宮地の朱印が押された券をいただくと同時に、「光の道」の写真がデザインされたマグネットシートまでいただけました。境内に入ると、階段は足の踏み場がないほどでしたが、中段あたりで席を確保することができました。

宮地嶽神社の参道から海へと続く約800mの直線が、沈みゆく夕陽によって黄金色に照らされる神秘的な「光の道」。この光景を拝めるのは、太陽が参道の延長線上にぴったりと重なる時期のみで、1年のうちわずか数日、2月と10月に限られています。

この日の空には、夕陽の光を透かした羊雲がドラマチックに広がっていました。太陽が見え隠れするのを厳かに見守るなか、ついに雲の隙間から力強く顔を出し、参道一面が眩いオレンジ色に輝きはじめると、静かなざわめきが広がりました。

光の道を眺めるベストポジションは、やはり宮地嶽神社の参道の階段最上段(拝殿前)とのことですが、こちらは祈祷と拝観がセットになった「祈願特別席(有料)」となっており、事前予約が必要なようです。

今回の観覧場所は無料の一般観覧席でしたが、鳥居の真上に太陽が重なっていく様子は、一粒の光の雫が杯を静かに満たしていく「光の杯」を見ているかのような情景で、その眺めもまた格別でした。参道から海へと続く完璧な一直線の光の道でなくとも、この場所でしか出逢えない一期一会の美しさに、心はすっかり満たされました。

夕暮れ時の静謐な境内を心静かに歩く

「光の道」の余韻を背に、一足先に列を抜けて本殿へとお参りに向かいました。拝殿へと進む途中で目に留まったのが、モダンな手水舎です。ガラスのパネルを静かにつたって流れる水、そしてその下の水盤には色とりどりの花が浮かべられていて、その美しさに思わず足が止まりました。

夕暮れの空に凛と佇む楼門は、大きくせり出した重厚な屋根が圧倒的な存在感を放っています。

日本最大級の大注連縄と開運の神

楼門をくぐり拝殿へと進むと目に飛び込んできたのは、堂々たる佇まいの巨大な注連縄。長さ11m、重さ約3tという、出雲大社と並ぶ日本最大級の規模で、毎年延べ1,500人もの手によって掛け替えられているのだそうです。

この拝殿に祀られているのは、主祭神である神功皇后(じんぐうこうごう)。さらに、その随身としてお仕えした勝村大神(かつむらのおおかみ)・勝頼大神(かつよりのおおかみ)をあわせた三柱が、「宮地嶽三柱大神」として鎮座しています。古くから「何事にも打ち勝つ開運の神」として信仰されており、勝負運や商売繁盛のご利益があるとされています。

異界に迷い込むような夕暮れ時の「奥の宮八社巡り」

拝殿の裏手には、稲荷神社や不動神社など、それぞれ異なる御利益を持つ「奥の宮八社巡り」の道が続きます。一社ずつ心を込めて参拝すれば大きな願いが叶うとされる、宮地嶽神社のさらなる聖域です。

静謐な雰囲気のなか、ゆっくりと歩みを進めるも行き交う人の姿はなく、聞こえてくるのは風に揺れる竹製ののぼりがギシギシと軋む音だけ。それぞれに音の高さの異なるその響きが、まるでおしゃべりをしているかのように響き渡り、異界に迷い込んでしまったかのような不思議な感覚にとらわれ、正直、少し怖さを覚えるほどでした。

終盤、龍神様のお社に灯る柔らかな行灯の明かりを目にしたとき、張り詰めていた空気がふっと緩み、不思議な神域から現世へと優しく迎え入れられたかのような、穏やかな心地に包まれながら、一歩一歩踏みしめるように帰路につきました。


宮地嶽神社
福岡県福津市宮司元町7-1
0940-52-0016