【アメリカ ロードトリップ】ユタ・コロラド・アリゾナの絶景を巡るグランドサークルの旅

「2014年夏のグランドサークル・ロードトリップ」のブログをもとに備忘録としてまとめました。

目次

「グランドサークル」とは?

「グランドサークル (The Grand Circle) 」は、アメリカのユタ州とアリゾナ州の州境にある巨大な人造湖「パウエル湖」を中心に半径230kmのサークル内の呼称。グランドキャニオンをはじめ、アメリカを代表する国立公園、国定公園、国立モニュメント、州立公園など数多くの見どころがありロードトリップに大人気のエリアです。

グランドサークルで訪問した絶景スポット

グランドサークルは絶景の宝庫!まずはラスベガスからブライスキャニオンへと向かい時計回りに14箇所の絶景スポットを訪問しました。

  1. ブライスキャニオン国立公園
  2. グランドキャニオン国立公園ノースリム
  3. ストーンハウス
  4. ナバホブリッジ
  5. グレンキャニオン国立保養地(レイクパウエル)
  6. アンテロープキャニオン
  7. ホースシューベント
  8. フォーコーナーズ
  9. メサヴェルデ国立公園
  10. グースネック州立公園
  11. モニュメントバレー
  12. キャニオンデシェイ国定公園
  13. ハッベルトレーディングポスト国定史跡
  14. 化石の森国立公園

サンフランシスコを起点に10日間で約3000マイル(4800km)を走破。ほぼアメリカ大陸を横断(サンフランからニューヨーク位まで)した距離になりました。

タイムゾーンとDSTによる時差に要注意!

アメリカ本土には、東部時間(Eastern Standard Time/EST)、中部時間(Central Standard Time/CST)、山岳部時間(Mountain Standard Time/以下MST)、太平洋時間(Pacific Standard Time/以下PST)の4つのタイムゾーンがあり、東海岸と西海岸では3時間(日本との時差は14~17時間)の時差があります。

グランドサークルの旅で気をつけたいのは、PST(カリフォルニア州・ネバタ州など)とMST(ユタ州・コロラド州・アリゾナ州・ニューメキシコ州など)の州間をまたぐ際に発生する時差です。

例えば、ネバタ州ラスベガスのPSTタイムゾーンからアリゾナ州のザイオン・ブライスキャニオン・グランドキャニオンなどのMSTタイムゾーンへ移動する場合は1時間時計を進めることになり、その逆方向の移動は1時間時計を遅らせることになります。

タイムゾーンの違う州間移動に加え更に注意が必要なのが、夏季に採用される夏時間「Daylight Saving Time(以下DST)」による時差です。(アメリカでは毎年3月の第2日曜日午前2時から11月第1日曜日の午前2時まで夏時間「Daylight Saving Time(以下DST)」を実施。ただし、ハワイ州とアリゾナ州のみ非採用。)

ここで厄介なのがアリゾナ州のDST非採用による時差の発生です。例えば、本来同じMSTタイムゾーンであるアリゾナ州とユタ州ですが、夏時間実施時は1時間の時差が発生します。また、通常PSTとMST間の移動には1時間の時差が発生しますが、PSTとアリゾナ州間の移動には時差が無くなります。

また更にややこしいのが、「ナバホ自治区(Navaho Nation)」ではDSTを採用していること。DST非採用のアリゾナ州内からナバホ自治区内を跨ぐ移動は同じタイムゾーンでありながら1時間の時差が発生します。

DST採用時の時差は以下のとおりです。

※ナバホ自治区は、モニュメントバレーやアンテロープキャニオンなど、ユタ州・アリゾナ州・コロラド州・ニューメキシコ州に多く存在します。

DST(Daylight Saving Time)採用時による時差まとめ

  • 通常1時間の時差が発生するPSTとMSTのアリゾナ州間の時差がなくなる
  • 同じタイムゾーンでもユタ・コロラド・ニューメキシコとアリゾナとの州間移動には1時間の時差が発生する
  • アリゾナ州内からナバホ自治区内を跨ぐ移動には1時間の時差が発生する

※アリゾナ州とハワイ州はDSTを採用していない

いつのまにか自分の時計と現地時間が1時間違っていたなどということがないように、特に飛行機やツアー予約の集合時刻、各施設の営業時間など、時間管理には十分注意が必要です。州間移動とDST採用時の時差を踏まえて旅程とタイムスケジュールを考えるのは重要なポイントですね!

※タイムゾーン別マップ&現在時刻は「アメリカ合衆国政府の公式ウェブサイト」にて確認ができます。

1日目 サンフランシスコからラスベガスへ

早朝5時、ラスベガスに向けてサンフランシスコを出発!いつも渋滞しているバーストーの交差点は思いのほかスムーズに脱出することができ、ベーカーで2度目のトイレ休憩とガソリン補給。その後スピード違反で捕まっている車を2台見かけ、I-15では違反者を取り締まっているパトカーがいたので、制限速度から10マイル以上超えないように気をつけながらドライブ。休憩をしながら約9時間(約900km)でようやくラスベガスに到着!連日のロングドライブに備え早々に就寝しました。

05:00 サンフランシスコ出発
13:45 ラスベガスに到着
14:45 ホテルにチェックイン

2日目 UT「ブライスキャニオン国立公園」へ

ネバタ州ラスベガスからユタ州「ブライスキャニオン国立公園」へ移動(走行約420km/4時間)。PSTからMSTのタイムゾーンに移動したため+1時間の時差が発生しました。

05:00 ホテルを出発
10:00 「ブライスキャニオン ノースキャンプグランド」に到着
11:30 「ブライスキャニオン・ポイント巡り」「ナバホループトレイル」
19:30 サンセット@インスピレーションポイント
20:00 キャンプファイヤー&BBQ 夜空は満天の星☆

①グランドサークルの旅「ブライスキャニオン国立公園」

▼「ブライスキャニオン国立公園」についての記事は下記リンクより御覧ください。

【ブライスキャニオン国立公園】無数の土柱が林立する「ナバホ ループ トレイル」を歩く

3日目 AZ「グランドキャニオン国立公園」へ

ユタ州「ブライスキャニオン国立公園」からアリゾナ州「グランドキャニオン国立公園・ノースリム」へ移動(走行約250km/3時間15分)。同じタイムゾーン内でもDST期間中のアリゾナ州への移動だったため-1時間の時差が発生しました。

04:30 起床&キャンプ後片付け
07:00 日の出@サンライズ ポイント
08:00 ブライスキャニオン国立公園を出発
10:15 「グランドキャニオン国立公園ノースリム」に到着
15:30「グランドキャニオン ロッジ」にチェックイン


Kaibab National Forest

②グランドサークルの旅「グランドキャニオン国立公園」

▼「グランドキャニオン国立公園・ノースリム」についての記事は下記リンクより御覧ください。

【 アリゾナ州ページ】グレンキャニオン国立保養地パウエル湖の「ワーウィープ マリーナ」にてキャンピング!

4日目 AZ「グレンキャニオン国立保養地」へ

アリゾナ州「グランドキャニオン国立公園・ノースリム」からアリゾナ州「グレンキャニオン国立保養地」へ移動(約290kmを3時間45分走行)。同じアリゾナ州内の移動だったため時差はナシ。

マーブルキャニオンの風光明媚なバーミリオンクリフドライブ(ハイウェイ89A)を走行、素晴らしい景色を堪能することができました。

04:15 起床
06:00 日の出@ブライトエンジェルポイント
07:30 グランドキャニオンロッジを出発
11:15.  ページに到着
12:15「ワーウィープ キャンプグランド」にチェックイン
13:15「ロウワー アンテロープ キャニオン」ツアーに参加

③グランドサークルの旅「ストーンハウス」

ナバホブリッジから14kmほど手前のバーミリオンクリフドライブ沿いに現れる「クリフドゥエラーズ ストーンハウス(Cliff Dwellers Stone House)」は、石で作られた独創的な住居があるユニークなスポット。

このストーンハウスには面白いエピソードがあります。1927年のこと、とある夫婦が移住のため南西に向かっている途中に大きな岩の近くで車が故障してしまい急遽この地でキャンプをすることに…。ここでマーブルキャニオン周辺の美しさに魅了された夫婦は、この土地に住居を構えることにしたのだといいます。その後、多くの人々が訪れ交易所事業を構築し、レストランやガソリンスタンドなども営んだのだとか。

何事も前向きに捉えることで明るい未来は開かれる!とんだハプニングが素敵なハプニングに変容したという素敵なストーリーですね。こちらにはトイレなどはありませんが、長いロードトリップの小休止に立ち寄りたい場所です。


Cliff Dwellers – Stone House @ Marble Canyon

④グランドサークルの旅「ナバホブリッジ」

アリゾナ州北部「リーズフェリー (Lee’s Ferry)」から約8kmほど下流にある渓谷に「ナバホブリッジ(Navajo Bridge)」が開通したのは1929年のこと。当初はグランドキャニオン ブリッジと命名され、その後1934年にナバホブリッジに改名されたそうです。

コロラド川に阻まれた巨大な渓谷のため、1000kmを超える道のりを大きく迂回しなければならなかったのが、ナバホブリッジの開通によって陸路の移動手段が飛躍的に進歩。その後、交通量の増大や車両サイズの大型化に伴い、1995年に現在のナバホブリッジが新たに開通し、旧ナバホブリッジは閉鎖されました。

現在のナバホブリッジの全長は277m、橋から川までの高さは143m(旧ナバホブリッジの全長は254m、高さ142m) 


左が現役のナバホブリッジ(上流側)で、右が歴史的建造物として保存されている旧ナバホブリッジ(下流側)。現在は歩いて渡ることができます。


Navajo Bridge

⑤グランドサークルの旅「グレンキャニオン国立保養地」

▼「グレンキャニオン国立保養地(レイクパウエル)」についての記事は下記リンクより御覧ください。

【 アリゾナ州ページ】グレンキャニオン国立保養地パウエル湖の「ワーウィープ マリーナ」にてキャンピング!

⑥グランドサークルの旅「アンテロープ キャニオン」

▼「アンテロープキャニオン」についての記事は下記リンクより御覧ください。

【 アリゾナ州ページ】自然が織りなす造形美と幻想的な光芒「アンテロープキャニオン」

5日目 CO「メサヴェルデ国立公園」へ

アリゾナ州ページからコロラド州「メサヴェルデ国立公園」へ移動(走行約360km/4時間,観光含む)。同じMSTタイムゾーンでも夏時間非採用のアリゾナ州から夏時間採用のナバホ自治区をまたぐ移動だったため+1時間の時差が発生しました。

05:00 起床 
07:30 ワーウィープキャンプグランドを出発
07:45 「ホースシューベント」を訪問
09:00 ページを出発
12:00 「フォーコーナーズ」を訪問
13:30 ホテルにチェックイン
14:30「メサヴェルデ国立公園」を訪問
21:00 ホテル到着

⑦グランドサークルの旅「ホースシューベンド」

▼「ホースシューベンド」についての記事は下記リンクより御覧ください。

【ユタ州南部】モニュメントバレーのすぐ近く!「グースネックス州立公園」のダイナミックな景観を望む

⑧グランドサークルの旅「フォーコーナーズ」

「フォーコーナーズ(Four Coners)」は、アリゾナ、ユタ、コロラド、ニューメキシコの州境線が直角に交わっている地点にあるモニュメント。そのまわりにナバホのアクセサリー屋さんが軒を連ねています。

ここはまわりに何も無い砂漠地帯。事前に調べていなかったので今回初めて立ち寄ってみましたが、アクセサリーに興味もなかったのでモニュメントの写真を撮るために10ドル払ったような感じでした。記念にぜひ4州をまたぎたい!という方以外はスルーで良いスポットかもしれません。

※2014年当時の入場料は1人5ドルでしたが、2020年現在は1台20ドル(もしくは1人10ドル)に値上がりしています。


Four Corners

⑨グランドサークルの旅「メサヴェルデ国立公園」

▼「メサヴェルデ国立公園」についての記事は下記リンクより御覧ください。

【コロラド州南西部】断崖絶壁に残る先史時代の岩窟遺跡!世界遺産「メサヴェルデ国立公園」を訪ねる

6日目 UT&AZ「モニュメントバレー」へ

コロラド州トワックからアリゾナ州とユタ州の州境にあるモニュメントバレーへ移動(走行約180km/2時間45分,観光含む)。道中「グースネック州立公園」と「メキシカンハット」を見学。同じMSTタイムゾーン内で夏時間非採用のアリゾナ州へ移動でも、夏時間採用のナバホ自治区への移動だったため時差はナシ。

09:15 ホテルを出発 
10:45「グースネック州立公園」を訪問
11:30 「メキシカンハット」車窓より見学
12:00 「モニュメントバレー」に到着
13:30「17マイル バレードライブ」
15:30 「ビューホテル・プレミアムキャビン」にチェックイン

⑩グランドサークルの旅「グースネック&メキシカンハット」

▼「グースネック州立公園&メキシカンハット」についての記事は下記リンクより御覧ください。

【ユタ州南部】モニュメントバレーのすぐ近く!「グースネックス州立公園」のダイナミックな景観を望む

⑪グランドサークルの旅「モニュメントバレー」

▼「モニュメントバレー」についての記事は下記リンクより御覧ください。

【ユタ州南部】モニュメントバレーのすぐ近く!「グースネックス州立公園」のダイナミックな景観を望む

7日目 AZ「キャニオンデシェイ国定公園」へ

アリゾナ州「モニュメントバレー」からアリゾナ州「キャニオンデシェイ国定公園」へ移動(走行約150km/1時間半)。サウスリムを観光後、アリゾナ州「化石の森国立公園」へ移動(走行約180km/1時間50分)。

ナバホ自治区はDST採用のため、モニュメントバレーからキャニオンデシェイのナバホ自治区間の移動では時差ナシ。その後向かった「化石の森国立公園」はDST非採用のアリゾナ州内だったため-1時間の時差が発生しました。

10:00 モニュメントバレーを出発
11:30 「キャニオンデシェイ国定公園」を訪問(2時間半の見学)
14:15 「ハッブル トレーディング ポスト国定史跡」を訪問
15:30 「化石の森国立公園」を訪問(3時間半の見学)
21:00 ウィンズローのホテルにチェックイン

⑫グランドサークルの旅「キャニオンデシェイ国立公園」

▼「キャニオンデシェイ国定公園」についての記事は下記リンクより御覧ください。

【アリゾナ州アパッチ】2億年前の太古の樹木が宝石に生まれ変わった?!悠久の時の流れを感じる「化石の森国立公園」

⑬グランドサークルの旅「ハッブルトレーディングポスト」

「ハッブルトレーディングポスト国定史跡(Hubbell Trading Post National Historic Site)」は、ナバホの交易所(ネイティブアメリカンと白人が交易のために使った場所)の中で一番古いものだそう。役目を終えたトレーディングポストは大概、歴史的建造物として博物館になっていますが、こちらは現在も日用雑貨兼ギフトショップとして営業してます。


Hubbell Trading Post National Historic Site

⑭グランドサークルの旅「化石の森国立公園」

▼「化石の森国立公園」についての記事は下記リンクより御覧ください。

【アリゾナ州アパッチ】2億年前の太古の樹木が宝石に生まれ変わった?!悠久の時の流れを感じる「化石の森国立公園」

8〜10日目 ルート66〜ソルバング〜サンフランシスコ

「ブライスキャニオン国立公園」からスタートしたグランドサークルのロードトリップは「化石の森国立公園」でひとまず終了。正味6日間のグランドサークルの旅でした。

8日目は、ウィンズロー〜ウイリアムズ〜セリグマン〜キングマン〜シットグリーブス峠〜オートマン経由で各スポットを散策しながらルート66のロードトリップを堪能。その後、気温42度という灼熱のラフリンへ向かい、リゾート気分が味わえるカジノホテル「アヴィ リゾート&カジノ(Avi Resort & Casino)」で1泊、ゆっくり休息しロングドライブの疲れを癒やしました。(走行約400km/4時間,観光含まず)

9日目は、カリフォルニアのデンマーク村と呼ばれている「ソルバンク(Solvang)」を観光して1泊、10日目にゆっくりとサンフランシスコに戻りました。(走行約460km/4時間半)


Sitgreaves Pass & Bagdad Cafe

▼「ルート66 ロードトリップ」についての記事は下記リンクより御覧ください。

【アメリカ ロードトリップ】ルート66(カリフォルニア&アリゾナ)をロードトリップ!主要の観光スポット巡り

CA&AZ間のロードトリップでおすすめのホテル

リーズナブルに宿泊できる上、サービスも充実していてコスパ最高!ということでロードトリップの際に大変重宝するのがカジノホテル。ネバタ州の最南端ラフリンにあるカジノリゾート「アヴィ リゾート&カジノ(Avi Resort & Casino)」は、南国ムードたっぷりのパームツリー、そしてお酒が飲めるバー付きの広々としたラグーンスタイルプールとジャグジーがあり、ゆったりとした雰囲気でリゾート気分が味わえるカジノホテルです。

客室の設備は、TV、テーブル&イス、コーヒーメーカーというシンプルさですが、スタンダードルームでも広めでゆったりした空間で清潔、バスルームはジェットバス付きのバスタブで快適。また室内とプールエリアにおけるフリーWiFiの環境も良好です。

カリフォルニア州とアリゾナ州を跨いだロードトリップの際は、ぜひアヴィ リゾート&カジノホテルを利用してみてはいかがでしょう。特にリゾート気分が味わえる夏がおすすめです。

Avi Resort & Casino
10000 Aha Macav Pkwy,
Laughlin, Nevada

あとがき

グランドサークルの旅は、ユニークで壮大な景色の連続!大自然の巨大なパワーに触れることで、なんでもできるという自信が漲ってくるような、なんとも不思議な空気が漂っていて、ちっぽけな価値観が一気に急転してしまうような刺激的なスポットです。

今回は久しぶりのグランドサークル・ロードトリップでしたが、以前と比較すると観光客がかなり増えて、環境やシステムなど、色々な部分で変化が見られました。

内陸部は40度を超える暑さの場所もあって乾燥がかなりひどく、体力的に厳しい場面に遭遇しましたが、心も身体もリフレッシュされ創造力が豊かになっていく感じがします。

時に激しく魂を揺さぶられ、時に切なく、時に優しく穏やかな気持ちになる…とても感慨深い旅となりました。この感動が少しでもお届けできましたら幸いです。