【東京ミュージアム・ぐるっとパス】江戸・東京の暮らしの変遷を辿ってみよう!江東区「中川船番所資料館」

江東区「中川船番所資料館」へGO!

2024年6月、江東区「中川船番所資料館」の常設・企画展に行ってきました。中川船番所資料館のアクセスは、都営新宿線「東大島駅」から徒歩約5分。数台ですが駐車場もあるので便利です。土曜日でしたが朝一だったのでスムーズに駐車できました。

企画展 :2024年5月15日(水)〜2024年9月16日(月・祝)
時 間 :09:30〜17:00(入館は16:30まで)
休館日 :月曜日(祝日・振替休日の場合はその翌日)
観覧料 :一般200円 小中高50円 

※今回は「東京・ミュージアム ぐるっとパス2024」(東京を中心に103の美術館・博物館等の入場券や割引券が セットになったお得なQRコードチケット/使用開始日から2ヶ月間利用可)を使用。

中川船番所資料館
東京都江東区大島9-1-15
03-3636-9091

3階展示室 江戸時代にタイムスリップ!

まずは3階の常設展へ。こちらには中川番所の機能と役割、形づくられる江東 中川番所の成立、中川番所の廃止についての資料のほか、江戸時代から近代(明治〜昭和)までの関東の水上交通や江戸・東京の釣り文化などの歴史について知ることができます。

中川船番所再現ジオラマ

エレベーターを降りるとすぐ目の前に現れる「中川船番所再現ジオラマ」。こちらの建物は1995年に行われた発掘調査と江戸時代後期に描かれた絵画資料に基づいて再現されたそうで音響や照明効果も抜群。江戸時代にタイムスリップしたような気分になります。

中川口(江戸名所図会)

こちらは天保1830〜1844年頃の中川船番所を描いた「江戸名所図会」。江戸の出入り口「小名木村(小名木川が中川へ流入する中川口の北岸)」に設置された中川番所(中川関所)は、河川交通路上における関東から信越・東北方面を結ぶ流通網の要となり、江戸時代中期以降は、江戸へ運ばれる荷物の品目と数量を把握する機能を担い、浦賀番所と並び江戸の東側窓口として重要な機能を果たしたといいます。

江戸をめぐる水運/江戸から東京へ

江東区周辺の河川を中心に、江戸に運ばれた物資、川と人々の暮らし、水運の近代化など、江戸時代から明治〜昭和までの水上交通の歴史をパネルなどで紹介しており、歌川広重画「絵本江戸土産」による中川のスケッチ画なども見ることができます。

休憩スペース「展望室」

展望室からは眼下に番所跡と旧中川・小名木川が望めます。旧中川ではカヤックをする人たちの姿が見えました。

2階展示室 郷土の歴史・昭和の暮らし紹介

階段で2階の展示室へ。ここでは昭和30~40年代の生活の様子を再現した江東区内の民家(中川さん家)や、昭和時代の電化製品の展示のほか、高等地区で発展した農業・工業の歴史などについて紹介しています。

リアルな家計簿からは、中川さん家は蕎麦が好きだったんだなぁとか、毎日買い物行ってたんだなぁとか、当時の食事風景などが伺えて面白いです☆

昭和時代のレトロな電化製品の数々

黒電話、足踏みミシン、鰹節削り器、かき氷機、魔法瓶など、小さい頃に見覚えのある昭和時代のレトロな電化製品がズラリ!昭和以前に使われていたという氷を使って冷やした木製冷蔵庫も見ることができました。

企画展 「江戸・江東の川と作品〜つなぐ川と橋のものがたり〜」

2024年度企画展「江戸・江東の川と作品」では、川と橋が題材となっている歌舞伎の演目や時代小説、浮世絵などの作品を通し江東周辺を紹介しています。

こちらには約200年前の江戸の町並みを知ることができる屏風仕立ての江戸図「分間江戸大絵図(1828年)」がありました。江戸時代の古地図が好きなので、現在と比較しながらじっくり見入ってしまいました。

ミニ企画展示「花の浮世絵展」

ミニ企画展示では、江東区とその近隣エリアの江戸時代の名所と花見文化について、初春から初夏にかけて咲く花が描かれた浮世絵が展示されていました。

あとがき

今回はぐるっとパスが利用できるということで、初めて「中川船番所資料館」を訪問してみたのですが、興味深いストーリーや新たな発見があり、思いのほか楽しく観覧することができました。

特に屏風仕立ての江戸図「分間江戸大絵図(1828年)」では、現在住んでいる南千住汐入付近も入っていてテンション上がりました!約200年前の地図ということで、1862年に設置された「真崎銭座(百文銭鋳立所)」や1894年開業の古い貨物ターミナル「隅田川駅」はまだありませんが、関東大震災で全壊後、板橋区に移転したという「総泉寺」が描かれています。

自分が住むエリアの歴史を探るのは楽しいものですね。近場に住む方も、そうでない方でも、江戸時代の関所や川・橋の歴史から昭和のレトロな生活様式まで、数百年にわたる江戸・東京の暮らしの変遷を知ることができるので、ぜひ一度行ってみてはいかがでしょうか☺︎