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【イギリス・ロンドン】花と緑のオアシス「アイヴィー・チェルシーガーデン」で優雅なアフタヌーンティー
目次
都会の庭園「アイヴィー・チェルシーガーデン」
ロンドン滞在中に必ず訪問したかったレストランが、ロンドンの高級住宅街・チェルシー地区の中心部、キングズ・ロード(King’s Road)沿いにある「アイヴィー・チェルシー・ガーデン(The Ivy Chelsea Garden)」です。
アイヴィーは、アート性の高いエレガントで洗練されたインテリアと、クラシック&コンテンポラリーを融合させた英国らしい料理で幅広い客層に支持されている人気レストラングループ。ウェストエンドに1917年創業の本店があり、そのスピンオフとして展開された「アイヴィー コレクション(The Ivy Collection)」は、ロンドンを中心に英国各地へと広がり、現在は30以上の店舗を展開。気軽なビストロスタイルからセミフォーマルなディナー、アフタヌーンティーまで、よりカジュアルにアイヴィーの世界観を楽しめます。
店舗ごとに異なるインテリアコンセプトのなかでも、チェルシー・ガーデンは特に印象的な空間となっており、クラシカルな英国建築の外観の奥には、ボタニカルガーデンのような、花と緑に包まれた中庭や温室風のテラス席が広がっています。レストランという枠を超えて、訪れるだけで気分が華やぐ場所です。

優雅なエントランスラウンジ
今回は公式サイト(OpenTable経由)より、日曜日の16:30にアフタヌーンティー(提供時間15:00〜17:00)を事前予約し、当日は10分前に到着しました。エントランスを入るとすぐに迎えてくれるのは、深紅のソファと観葉植物が配された、上品でくつろぎ感あふれるウェイティングラウンジ。壁には色鮮やかなボタニカルアートが飾られ、明るく華やかな内装で、待っているひとときも、心ときめきます。
※オンライン予約の際は、シーティングタイプで「屋外」を選択することはできますが、確約ではなくリクエスト扱い。備考欄に「テラス席希望(Terrace seating preferred)」と記入すれば、可能な限り対応してもらえます。ただし、そこは運次第。この日も入店時のテラス席は満席でしたが、屋外に近いテーブル席に案内してもらえました。

エントランスラウンジから続く綺羅びやかなカウンター席を通ってダイニングフロアへ

チェルシーガーデンの店内
チェルシーガーデンの店内は、クラシックとモダンが融合した洗練されたデザインで、華やかさの中にも落ち着きが感じられる、居心地の良い空間。壁にはアート作品やフラワーアレンジメントが飾られ、ふかふかの椅子やソファも快適です。ドレスコードはスマートカジュアルですが、それほど気負う必要はありません。

なんといってもチェルシーガーデン最大の魅力は、屋外の自然光が差し込む開放的な空間で、季節の花々や観葉植物に囲まれながらゆったりとした時間が過ごせること。ランチやディナーはもちろん、アフタヌーンティーにも最適な、贅沢なひとときを演出してくれます。

アイヴィー・チェルシーガーデンのメニュー
アイヴィー・チェルシーガーデンのメニューは、朝食からディナーまで幅広く、シーフードやグリル料理、パスタ、サラダなど多彩な料理が揃っており、デザートやカクテルの種類も豊富です。
今回はアフタヌーンティーを2名分で予約していましたが、ボリュームがかなりあるため、1名分はサラダとシャンパン付きのクリームティーに変更し、シェアして楽しむことにしました。

まず最初に供されたのは、数種類のグリーンとローストカシューナッツ、ゴマ、スイカに、生姜&海鮮醤のソースがかかった「クリスピーダックサラダ」。香ばしいダックと濃厚ソースのバランスが良いサラダです。

アイヴィーの「クリームティー」
サラダの次に運ばれてきたのは、スコーンと紅茶のセット「クリームティー(Cream Tea)」。下段には焼きたてのフルーツスコーンが3つ、上段にはクロテッドクリームとストロベリージャム、さらにイチゴのフレッシュフルーツが添えられています。飲み物は紅茶、コーヒー、インフュージョン(ハーブティー)などから選ぶことができ、私はラテをお願いしました。
普段は食事中にお酒はあまり飲まないのですが、今回は雰囲気を楽しみたくてシャンパンをオーダー。ただ、本来なら一番最初に来るはずのシャンパンがこの時点でもまだ来なかったので、オーダー漏れかと思って確認すると、単なる運び忘れでした。温かいラテが冷めてしまうのも嫌なので、シャンパンはそのままキャンセル。結果的にそれで正解でした。というのも、このあと運ばれてきたアフタヌーンティーと合わせてスイーツのボリュームがかなりあったので、シャンパンまで飲んでいたら炭酸でお腹が膨れて、きっと食べきれなかったと思います。

アイヴィーの「アフタヌーンティー」
ホテルやレストランで気軽に楽しめる英国伝統のティースタイルとして親しまれているアフタヌーンティー。シンプルな具材を使ったサンドイッチ、焼きたてのスコーン、季節のケーキに紅茶というのが定番のスタイルです。もともとは、夕食までの空腹をしのぎつつ、上流階級の女性たちの社交の場として、1840年頃から始まったといわれています。
アイヴィーのアフタヌーンティーで最初にサーブされたのは、シルバーのポットにたっぷり入ったアフタヌーンティーブレンド。3〜4杯は楽しめる大容量で、長く会話を楽しむのにもぴったりです。

スリーティアーズのスコーンとケーキ
こちらは、アフタヌーンティーの主役ともいえるスリーティアーズ。下段には、焼きたての温かいフルーツスコーンが2つ。たっぷりのクロテッドクリームとストロベリージャムに、フレッシュなイチゴが添えられています。
中段には、バニラとストロベリージャムのマフィンとミルクフォームに浮かぶチョコレートボンブ。上段には、ベリーコンポートをあしらったクレームブリュレと、アイヴィーのロゴ入りボックスに収められたミニチョコレートトリュフが3粒。目にも楽しいティースタンドです。

別添えで登場したセイボリー
スイーツとは別に、セイボリーもすぐにサーブされました。内容は、スモークサーモンとクリームチーズを挟んだシューパン、チキンとトリュフクリームのブリオッシュロール、そしてカレー風味の卵サンドイッチ。いずれも上品なミニセレクションで、スイーツに比べるとセイボリーの品数は控えめな印象です。

ドライアイスの演出
テンポよく注文品が次々に運ばれ、気づけばテーブルの上は華やかな料理でいっぱいに。すべて揃ったところでドライアイスの演出が加わり、視覚的な驚きとともに気分も一気に高まりました。こうした贅沢なティータイムの演出も、アイヴィーならではの楽しみです。

▼アイヴィー・ビクトリア(朝食編)のブログ記事は下記リンクより御覧ください☆
あとがき
アイヴィーは、格式ばりすぎず、それでいて特別感のある雰囲気が魅力。今回はじめてアイヴィーのアフタヌーンティをいただいてみました。正直なところ、スイーツ類に突出した印象はありませんでしたが、何よりも店内の雰囲気と居心地の良さが際立っています。美しく彩られた空間、繊細なティーセット、丁寧に用意された品々は、目でも楽しめる癒しの時間を演出してくれます。
チェルシーガーデンの他には、ヴィクトリア、キャナリー・ワーフ、タワー・ブリッジ、リッチモンド、セントジョンズウッドなどの店舗でもアフタヌーンティーを実施しているようです。アイヴィーのアフタヌーンティーでは、1人あたり約36ポンド(2025年4月時点)と、他の有名店と比べると比較的リーズナブルにいただくことができました。とはいえ、日本円に換算すると約7000円ですから、決して安いとは言えませんが、陽だまりに包まれた花と緑あふれるガーデンを眺めながら、五感を満たす贅沢な午後のひとときを過ごすことができます。
また、アフタヌーンティーは結構なボリュームなので、サラダやアラカルトと共に2〜3人でシェアするのが良いかもしれません。
※会計時には、13.5%のサービスチャージが自動的に加算されます。このサービスチャージにはチップの意味も含まれるため、原則として追加のチップは不要です。

The Ivy Chelsea Garden
197 King’s Rd, London SW3 5EQ
▼アイヴィー・ヴィクトリアについてのブログ記事は下記リンクより御覧ください☆
