【東京深川さんぽ】江戸下町情緒が味わえる町「門前仲町」を散策

深川不動尊参道「人情深川ご利益通り」

東西線「門前仲町駅」1番出口からすぐに朱色の山門があり「人情深川ご利益通り」と呼ばれる参道が深川不動堂まで続く。約150mほどの参道には、和菓子、佃煮、食事処などの店舗が並ぶほか、毎月1日、15日、28日には縁日が行われます。この日も縁日の開催日で、午前10時の段階ではどの屋台もまだ準備中。お昼過ぎ頃から賑わいはじめました。

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深川不動尊近くのカフェ「MONZ CAFE」門前仲町店

ニュージーランド発「オールプレス・エスプレッソ」のコーヒーを提供しているという「MONZ CÅFE」(モンズカフェ)。名前の由来は、門前仲町の「MO」とニュージーランドの「NZ」の2つを合わせた言葉なのだとか。地域や人とのコミュニケーションの場としてのカフェをモットーとしているようで、店構えも開放的でお洒落な空間です。散策で疲れた足を休めるカフェとしても気軽に利用できそうですよ。

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ランチは参道沿いの深川丼

かつてここは海辺であったという名残であろうアサリとご飯の「深川めし」。深川界隈に来たなら深川めし!という洗脳に近い思考回路で向かったのは、深川不動尊参道沿いの「六衛門 」です。

店内は狭く1階は4人がけのテーブルが3つ(2階は座敷)、他のテーブルが空いていても必ず相席が優先されるシステムの様子。かなり窮屈でカバンは抱えるかイスの下に置く感じなので、居心地がイマイチですが、注文品は驚くほど素早く出てきました。

注文した「大盛深川丼セット」「あさりかき揚げ定食」は、共にあっさりとした素朴な味。ゆっくり寛ぎながら名物をいただく…という雰囲気は全くありませんが…、土産話のネタとして、ファーストフード感覚(といっても手頃な値段とは言えませんが^^;)で入るにはいいのかな…。かな?!といった印象です。深川界隈には深川めしが食べられるお店が他にもあるのでお出かけ前にチェックすると良いですね!

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「折原商店」の角打ちにふらりと立ち寄ってみました

参道途中にある角打ちができる酒屋さん「折原商店」。詳しい記事はこちらをご覧ください。

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成田山深川不動堂

深川不動堂は、江戸時代中頃、千葉県の本本山成田山への信仰が広まり、江戸でも参拝できるようにと作られた成田山新勝寺の別院。旧本堂(2011年までの本堂)は、関東大震災と第二次世界大戦で本堂が焼失したため、千葉県印旛沼龍腹寺の地蔵堂を1951年に移築、現在は江東区の指定登録文化財、区内最古の木造建築です。

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新本堂の「梵字」に圧倒!

新本堂は2012年に開創立310年を記念して完成。2016年3月には再び翼殿工事が始まり、現在もまだ工事中ですが…壁の一部が見え、そこには不動明王さまの真言が書かれているという「梵字」!悪いものを絶対寄せ付けないという迫力を感じる黒と金の梵字が強烈なインパクトです。きっと全貌が現れたときはさぞ荘厳なお姿なのでしょう!開創315年目の今年9月15日が落慶式となるようです。

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巨大ワラジと護摩木

御札場の横にある巨大ワラジには、小さなワラジや絵馬の願かけが無数にぶら下げられています。また御札場の前には願い事が浄書された護摩木が置かれ、寺に納めると護摩の火でお焚き上げし祈願してもらうことができます。(「護摩」は、サンスクリット語の「ホーマ」を音写したもので「物を焼く」という意味

※護摩祈祷は、毎日9時、11時、13時、15時、17時の5回行われ(縁日のみ19時追加)、日曜・祝日・縁日の11時、13時、15時の護摩後には仏像に直接触れることができる「特別参拝」を実施。

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出世の神さま開運出世稲荷社

護摩木受付所と御札場の間には、荼枳尼天尊を祀る「開運出世稲荷」があります。開運出世のご利益を施すお稲荷さま、開運成就のパワースポットとして有名です。(荼枳尼天(だきにてん)は夜叉の一種とされる仏教の神さまで、一般に白狐に乗る天女の姿をしている)

鮮やかなのぼり幡、そして、信者たちによって寄進された名前や家紋の彫り込まれた石柱や外壁も印象的です。

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成田山深川不動堂公式ホームページ

〒135-0047 東京都江東区富岡1丁目17−13

富岡八幡宮

深川不動尊と隣接している富岡八幡宮は、門前仲町駅から徒歩約3分とすぐです。横浜市金沢区にある「富岡八幡宮」を本社として別名「深川八幡」と呼ばれ、 毎月第1〜2、第4〜5日曜日(15・28日は休会)に骨董市を開催される。

東京五輪に向けて正面参道入口を一新、参道幅を広げて敷石を敷き直し、LED電球による夜間照明が設置されるということで、4月現在工事中、正面の鳥居から参道にかけては通行止めのため、参道の脇から境内に入りました。

江戸勧進相撲発祥の地

富岡八幡宮は江戸の勧進相撲発祥の地。1684年から約100年間にわたって本場所が境内にて行われたそうです。鳥居のすぐ側に大関力士碑、巨人力士身長碑、手形足形碑などがあり、社殿の東側に歴代横綱を顕彰する横綱力士碑が建てられています。

自分の身長と手形を比較すればその高さと大きさに驚かされます。また、横綱力士碑の重量はナント20トンもあるのだとか。横綱にふさわしい重厚感!相撲ファンならずとも見ごたえのある石碑の数々です。

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日本一の黄金大神輿

参道の途中にある神輿庫を覗けば、そこには黄金に輝く神輿が2基おさめられています。見た瞬間間違いなくうなってしまうだろう、その大きさといいゴージャスさといい天下一品です。

かつて3基あったという総金張りの宮神輿は、1923年の関東大震災で全て焼失。その後、しばらく富岡八幡宮には神輿がないまま年月が過ぎ、ようやく68年ぶりの1991年に日本一の大神輿が奉納され、宮神輿が復活しました。

その「御本社一の宮神輿」の重量は約4.5トン、さらにその装飾が豪華絢爛!神輿の横の看板に書かれた数々の宝石に目が丸くなります。

  • 鳳凰の目  ダイヤモンド4カラット2個
  • 鳳凰の胸  ダイヤモンド7カラット
  • 狛犬の目  ダイヤモンド3カラット2個1対
  • 隅木の目  ダイヤモンド1カラット2個4体
  • 小鳥の目  ダイヤモンド1カラット2個4体
  • 鳳凰の鶏冠 ルビー2010個
  • 屋根    純金24kg    
  • その他プラチナ、銀、宝石多数使用

なんとその総額は10億円とも言われています。気になる寄贈者は佐川急便グループの会長「佐川清氏」。バブル崩壊が始まるという年に寄贈ですよ!?いくら税金控除があったとしても、思い入れが無ければできませんよね。素晴らしい!

そして1997年に2基目(約2トン)の「御本社二の宮神輿」が奉納されました。

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左写真:重さ2トンの「御本社二の宮神輿」、右写真:重さ4.5トンの「御本社一の宮神輿」

富岡八幡宮は、350年以上の歴史を持つ江戸三大祭りの1つ「深川八幡祭り(富岡八幡宮例祭)」で有名ですが(他2つは神田祭、山王祭)、今年2017年は、深川八幡祭りの本祭りの年!!(深川八幡祭りは本祭・御本社祭・陰祭の3年周期で祭礼が行われる)大小あわせて100以上もの町神輿が担がれ、そのうち50基以上の大神輿が勢揃いして「神輿連合渡御」が行われます。ご縁がありまして、もしかしたら筆者も神輿デビューするかもしれません😃

開催日はちょうどお盆休みの時期「8月11日(金)~15日(火)」で、神輿連合渡御は13日に行われます。(沿道の観衆から清め水を浴びせられ、担ぎ手と観衆が一体となる光景が「水掛祭り」と呼ばれる由縁となっている)

ちなみに宮神輿で渡御するのは二の宮神輿のみ。一の宮神輿は1991年奉納時の渡御以来、担がれたことはないそうです。その大きさと重さゆえリスクも大きく重すぎるのでしょうね。。。

黄金に輝く鳳凰の手水舎

2016年11月末、老朽化した手水舎の改修工事が終わり、屋根の銅板葺き替え、木部の洗い直し、水盤が一新されました。吐水口に据えられた黄金に輝く鳳凰が目を引きます!江東区指定有形文化財になっている銅造の旧手水盤(1803年奉納)は、貴重な文化財を後世に継承するため、神社資料館に保存展示(拝観料:大人300円、子供150円)されています。

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富岡八幡宮本殿

富岡八幡宮(深川八幡)は、応神天皇を主祭神とする「八幡神社」で1624年に創建。本殿は1683年に焼失、1923年の関東大震災で損壊、さらに東京大空襲でも被害を受けるなど、再建や修復が繰り返され、現在は1956年に造営された鉄筋コンクリート「重層型準八幡造り」の本殿となってます。また、本殿の裏庭にはパワースポットと称される「ご神木」があります。

毎月15日と28日には、境内にて「富岡八幡宮青空市」のフリーマーケットが開催され、日用雑貨、衣料品、骨董品など様々なジャンルで出店される。

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富岡八幡宮公式ホームページ

〒135-0047 東京都江東区富岡1−20−3

門前仲町・深川散策マップ

江戸情緒溢れる門前仲町…深川不動堂や富岡八幡宮などの寺社巡りと合わせて、ゆっくりのんびりとした時を過ごすことができます♪