【東京・ミュージアム】歴史と文化が交差する街・新宿〜文京エリアをぐるっとパスで巡る1日

東京には数多くのミュージアムが点在し、それぞれが街の歴史や文化を語りかけています。そんな魅力的なスポットをお得に巡れる「ぐるっとパス」を手に、新宿から文京エリアへと足を伸ばしてみることにしました。

かつて大名や文豪が暮らし、学問や芸術が花開いたこのエリアには、歴史を感じさせる場所が数多く残っています。新たな発見が待っているミュージアム巡り…今回は歴史博物館訪問後、早稲田付近の駐車場を利用し、大隈庭園〜永青文庫〜肥後細川庭園〜漱石山房記念館と歩きました。どんな歴史や物語に出会えるのか、期待を胸に新宿〜文京エリア散策スタート♪

新宿の街の変遷を辿る「新宿歴史博物」

まず最初に訪問したのは新宿の過去から現在に至るまでの変遷を学べるミュージアム「新宿歴史博物館」。内藤新宿の宿場町として栄えた江戸時代、文化・交通の要所となった明治〜大正時代、高度成長期を経て繁華街へと発展した昭和へと、実物大の大型模型や縮小ジオラマなどの展示とともに楽しく観覧できる郷土博物館です。

▼「新宿歴史博物館」のブログ記事は下記リンクより御覧ください☆

【東京・新宿】昔はどんな街だった?新宿の歴史を紐解く「新宿歴史博物館」へGO!

コスパ最強の「ブラスリーベール」にてランチ

新宿歴史博物館のあとは北の早稲田方面に移動し、事前に予約していたアキッパに駐車。まずは和食ランチをいただきに早稲田通り沿いにある人気店「季節料理すぎうら」へ向かったのですが、残念ながらこの日は貸切り×××同じく早稲田通り沿いにある第2候補の「ブラスリーベール」に向かってみると、まだ時間が早めだったこともあって席が空いていたのでこちらで洋食ランチを頂くことにしました🍴

ブラスリーベールは、安い!早い!うまい!の三拍子が揃ったレストラン。こじんまりとした店内で昔ながらの洋食屋さんといった雰囲気の人気店です。入店後5分もしないうちに満席になりました。学生街ということもありますが、ちょっと申し訳なくなってしまうほど高コスパなオススメ店。ボリューム満点です♪

オーダーしたのは、おろしポークカツとハンバーグチーズ焼き(ランチはライス、スープ、サラダ付き)。この日はほかにハヤシライス、サーロインステーキ、牛ヒレステーキ、エビとトマトのスパゲッティなどのメニューがありました☆ 


ブラッスリーベール
東京都新宿区早稲田町66

早大通り沿いの奇抜な建物「ドラード和世陀

ランチのあとは歩いて大隈公園へ。途中、早大通り沿いのデザイナーズマンション「ドラード和世陀(わせだ)」の横を通りました。

白を基調にした外壁にはウロコ形の装飾の中に色とりどりのタイルが埋め込まれ、彫刻、壁画、ステンドグラスなど様々な技巧を駆使して細部までこだわったこの奇抜な建物は、直線を使わず波打つ曲線のフォルムが特徴のモデルニスモ建築。ガウディのカサミラのような素敵な建物で一際目立っています。

上の階は賃貸マンションになっていますが、1階にアンティークショップや小さなギャラリー「ドラードギャラリー」があり、内側も見ることが可能です。この日は先を急いでいたので、外観だけパシャリ📷️

早稲田大学の閑静な庭園「大隈庭園」

ブラッスリーベールから大隈庭園まで歩いて6-7分ほどで到着。大隈庭園は、かつて早稲田大学の創設者である大隈重信の邸宅に併設されていた日本庭園(1922年/大正11年に大隈重信没後、早稲田大学に寄付)。現在は早稲田大学の庭園として一般公開(無料)しています。

園内には入口付近にオープンデッキのある「Uni.Shop & Cafe 125」と、庭園奥にカフェテリア(一般の方も利用できる学生食堂/土日祝休み)があり、ガーデンを眺めながら食事やカフェができます。第2候補もダメだったらユニカフェでランチと思っていましたが、お昼真っ只中で大混雑でした。週末はインバウンドが多いようですね。

庭園から大隈記念講堂の時計塔を写真に収めようと思っていたら、残念ながら8月まで修繕工事中…。庭園の散歩道をひと通りぐるっとまわってから次の目的地「永青文庫」に向かいました。


大隈庭園
東京都新宿区戸塚町1-104

駒塚橋からながめる神田川

大隈庭園から文京区目白台にある「永青文庫」までは歩いて7-8分ほど。神田川に架かる駒塚橋からの眺めはなかなか風情があります。 

橋を渡ると左手に「水神社」、右手に「関口芭蕉庵」の塀に挟まれた細い坂道「胸突坂(むなつきざか)」があるので、その急な石段を上っていくと坂の途中に永青文庫の入口が見えてきます。水神社先の神田川沿いに肥後細川庭園の南門があり、そちらから永青文庫に行くこともできます。

大名細川家700年の歴史と出会う「永青文庫」

文京区目白台の閑静な住宅街に佇む永青文庫は、1950年(昭和25年)第16代当主細川護立によって設立された美術館。ここは細川家の屋敷跡で、建物は昭和時代初期に細川家の事務所として建てられたものだそうです。

国宝8点、重要文化財32点を含む数多くの美術工芸品や歴史文書等を所蔵、年間を通して博物図譜や工芸などの展覧会を行っており、訪問した日は「殿さまのスケッチブック」を展示中でした。(館内の撮影は禁止となっているため、写真は外観のみ)


永青文庫
東京都文京区目白台1-1-1

「永青文庫」の入館料ほか

入館料:一般1000円、シニア(70歳以上)800円、大学・高校生500円、中学生以下・障害者手帳提示者及びその介助者1名は無料
開館時間:10:00〜16:30(最終入館時間 16:00)
休館日:月曜日(祝日の場合は翌平日)
所在地:東京都文京区目白台1-1-1
アクセス:JR目白駅・副都心線雑司が谷駅よりバス「目白台三丁目」下車徒歩5分、有楽町線江戸川橋駅より徒歩15分、東西線早稲田駅より徒歩15分など

都会のオアシス「肥後細川庭園」を散策

永青文庫を観覧したあとは、細川家下屋敷の庭園の跡地をそのまま庭園にしている「肥後細川庭園」(旧名:新江戸川公園)を散策。庭園の中心に位置する池は湧水を取り入れた池泉回遊式庭園で、池の背後の台地を山に見立てており、広がりのある景観を作り出している素敵な庭園です。(入園無料)

園内には、「肥後六花」のうち2月〜3月頃が見頃の肥後梅、4月〜5月頃が見頃の肥後芍薬、6月頃が見頃の肥後花菖蒲、<冬〜春にかけて見頃の肥後山茶花(さざんか)など、一年を通して細川家ゆかりの銘花が楽しめるようになっています。

斜面地の深い木立から眺める庭園と松聲閣

伝統的な和風建築の「松聲閣」

「松聲閣(しょうせいかく)」は、肥後細川庭園(旧名:新江戸川公園)内にある歴史的建造物。細川家の学問所として使用されていたと言われ、現在は文化交流施設として無料(一部有料)で一般公開されています。(2016年(平成28年)の1月にリニューアルオープン)

それぞれの部屋には、肥後六花にちなんだ名前がつけられていて、1階には日本庭園を眺めながら休憩できる「椿の間」、2階には肥後細川庭園の歴史をDVDで放映している展望所「山茶花の間」などがあります。

規模は小さいながらお手入れの行き届いた庭園で、松聲閣の2階から眺める庭園はまるで絵画を見ているよう。おにぎりを食べている人や読書をしている人など、ここは都会の真ん中にある緑豊かなオアシス✨️ みなさん思い思いの素敵な休日を過ごされています。

帰りはそのまま庭園の南門から。行きは急坂を登るのが大変ですが、帰りは楽ちんです☺︎

肥後細川庭園
東京都文京区目白台1-1-22

新宿・早稲田の「漱石山房記念館」

肥後細川庭園から再び早稲田方面に20分ほど歩いて「漱石山房記念館」(夏目漱石が晩年を過ごした自宅「漱石山房」の跡地に建てられた記念館)に到着!書斎を再現した展示や直筆原稿など漱石の生涯と文学に触れられるだけでなく、漱石にちなんだメニューがあるブックカフェでゆっくりと読書しながらカフェタイムを過ごすことができました。

▼「漱石山房記念館」のブログ記事は下記リンクより御覧ください☆

【東京・新宿】夏目漱石終焉の地「新宿区立漱石山房記念館」を訪ねて

あとがき

新宿から文京エリアへと巡るミュージアム散策の1日…新宿歴史博物館で街の変遷を学び、大隈庭園で静寂に包まれた自然を満喫。永青文庫では細川家の歴史に触れ、肥後細川庭園の美しい景色に癒されました。そして最後は漱石山房記念館で、日本文学の巨人・夏目漱石の世界に浸るという…歴史と文化が交差するこのエリアには、過去の物語が息づくスポットが点在しています♪ 天気にも恵まれ素晴らしい充実の1日になりました。

「ぐるっとパス」を活用すれば、気軽に文化施設を巡れるのも魅力。歴史好き・文学好きの方はもちろん、ちょっとした散策気分で訪れるのもオススメです。学生街の早稲田周辺にはコスパの良い素敵なカフェレストランもたくさんありますよ☆ 次はどのエリアを巡ろうか…また新たな発見を求めて歩きに行こう♪