【青森・深浦】世界遺産の大自然「白神山地・十二湖」鶏頭場〜青池〜ブナ自然林〜沸壺の池を散策

1993年12月に世界遺産として登録された「白神山地」は、青森県南西部から秋田県北西部に跨る広大な山岳地帯の秘境。今回は、この白神山地の西側・青森県深浦町の麓に広がる「十二湖」のショートコース(鶏頭場の池・青池・ブナ自然林・沸壺の池)を散策ました。

「白神山地・十二湖」へGO!

青森市内のホテルを8時に出発し、途中で鶴の舞橋に寄りながら白神山地・十二湖に到着したのは11時20分。直行すれば青森市内から約2時間半ほどの距離です。

公共交通機関利用の場合は、JR「十二湖駅」でバスに乗車、終点の森の物産館キョロロまで約15分のアクセス。「森の物産館キョロロ」が十二湖散策コースのスタート地点になっており、すぐ前の坂を登った丘の上に駐車場(500円)があります。


森の物産館キョロロ
青森県西津軽郡深浦町松神1-56
0173-77-2781

十二湖散策スタート地点にある「鶏頭場の池」

十二湖散策コースのスタート地点にある「鶏頭場の池(けとばのいけ)」は、水面の色が刻々と変化する湖のような大きな池。穏やかな水面に木々が映り込み、まるで絵画のような風景です。

遊歩道と苔むした擁壁

苔むした美しい擁壁が続く遊歩道をしばらく歩くと「青池」です。途中でブナ自然林方面に行く道と二手に分かれるので、鶏頭場の池沿いに進みます。


森林に囲まれ「青池」

鶏頭場の池を通り過ぎ遊歩道の木製階段を上ると森林に囲まれた「青池」が現れました。2段に分かれたデッキから間近に全体を見渡すことができます。鑑賞のベストタイミングは午前11時頃で、午前中は明るいブルー、午後は濃いブルーになるのだそうですよ。

到着したのがちょうどお昼頃で、池の色は濃いディープブルーでした。

深い紺色を基調に水色、黄緑、深緑…と様々な色合いのブルーが織りなす自然のアートにうっとり…、木漏れ日が水面を照らし、幻想的な光景が広がっていました。

倒木が沈んだ池には小魚が泳ぐ姿も見られ、時々飛び跳ねては波紋が広がる様子が風情。水中にも別の幻想的な世界が広がっています。

上空では濃淡の違う木の葉が光に照らされながら揺れ…差し込む木漏れ日に、心が洗われるような清々しい気持ちになります。

太古の森「ブナ自然林」を歩く

青池を鑑賞したあとはブナ自然林を散策しました。白神山地の広大なブナ林は、約8000年前の縄文時代に誕生したといわれているそうで、太古から脈々と受け継がれる強い生命力を享受!面白い形をした樹木などを見ながら原生林の中をゆっくりと歩きます。

小さなトトロみたいな樹木を見つけました。ちょうど光が当たって神様が降臨しているような神々しい雰囲気✨️

静寂に包まれた「沸壺の池」

ブナ自然林をしばらく歩くと「沸壺の池」に到着。観光客の多い青池と違ってこちらは静寂に包まれた雰囲気が漂っています。池の水は地下水が湧き出しているもので、その湧水が沸騰しているように見えることから「沸壺」と名付けられたのだとか。

苔むした倒木が白鳥ようなな枝を発見。気持ち良さそうに水浴びしているみたいです。

常に水が流動しているためか水質が良く、また透明度が高く池底まで見通せるほど清らかに澄んでいます。しばらく沸壺の池で静寂なひとときを過ごしたあと、出発地点の森の物産館キョロロに戻りました。

あとがき

今回は白神山地・十二湖のショートコースのみの散策でしたが、澄み切った空気が漂う森の香り、耳に届く池のせせらぎと鳥のさえずり、光と共に揺れる木々の葉たち…と、まさにここは大自然の宝庫!ネイチャーギフトが五感に染み渡り心も身体も癒されます。普段の生活では感じることのできない神秘的な異次元の世界を探検した気分でした。

ただ…青池では静寂な時間を過ごせると思いきや、まわりに構わず大声で喋るカップルやファミリーがいて終始ワサワサと騒がしい雰囲気だったのが残念。声のボリュームは控えて欲しいなぁと思いつつ、去るのを待つしかないと思っていたら藪蚊に刺されまくるという悲劇が…。時期によっては防虫グッズも必須です。

そういえば熊よけの鈴をつけている方もいました。森の中には危険な動物や昆虫がいるので、その辺も気をつけないとですね。

散策中にスマホで撮影した動画を編集してみたので良かったらこちらも観て下さい☺︎ BGMは、エニグマの「Return To Innocence」です。