シミ、ソバカス、 シワをはじめ、肌に様々なダメージをおよぼす紫外線...肌の老化原因の80%が紫外線にあると言われています。紫外線量は3月頃から上昇し始め、5月から8月は1年のうちでもっとも紫外線が強…
【アロマ手作り】紫外線から唇を守る「日焼止めアロマリップクリーム」
夏の紫外線対策はスキンケアばかりでなくリップケアも大切!油断しているといつの間にかガサガサの唇になっています。今回は酸化しにくいホホバオイルと保湿力の高いマンゴー&シアバターに、日焼けを防止してくれる二酸化チタン(紫外線反射作用)を配合した「日焼止めアロマリップクリーム」の作り方をご紹介します。
目次
紫外線から唇を守る「日焼止めアロマリップクリーム」
【用意するもの】
・未精製ミツロウ小さじ1(アレルギーがある方は精製済またはキャリアオイルのみを使用)
・キャリアオイル小さじ2(ホホバオイルやアーモンドスイートオイルなど)
・マンゴバター・未精製シアバター(シアバターのみでもOK) 各小さじ1
・植物性グリセリン 小さじ1
・ラベンダー精油5滴
・グレープフルーツシードエクストラクト1滴(なければローズマリーで代用OK)
・二酸化チタン 小さじ1弱、(酸化亜鉛を入れる場合は、二酸化チタンと共に各小さじ1/2弱)
・耐熱容器、計量スプーン、かき混ぜ棒、リップクリーム用容器
【ラベンダー精油について】
ラベンダーは、安全性が高く、スキンケア全般に効果的。抗炎症、抗菌、抗うつ、鎮静、殺菌作用があるほか、新しい細胞の成長促進と皮脂分泌のバランスを整える作用があり、あらゆる肌のトラブルに効果的です。また火傷の手当てに使われるほど強力な作用があるので日焼けあとのスキンケアにも最適な精油です。
【その他のおすすめ精油】
・ベンゾイン(バニラのような香りで、傷を癒す作用があり、唇の乾燥に最適)
・フランキンセンス(唇をやわらかくし、潤いをあたる作用がある)
【作り方】
①ミツロウとマンゴ・シアバターを湯せん、又は電子レンジで様子を見ながら溶かします。多少、塊が残っていても大丈夫です。
②かき混ぜ棒でよく混ぜ完全に溶けたら、ホホバオイル、植物性グリセリン、酸化チタンを加え混ぜ合わせます。
※この時点で、ミツロウが冷えて固まり始めた時は再度あたため直してください。
③ラベンダー精油5滴、グレープフルーツシードエクストラクト1滴を加えて更に混ぜ合わせます。
④熱湯消毒した容器に③を温かいうちに流し込みます。そのまましばらく冷めるまで置き、固まったら出来上がり♪
※クリームの硬さはミツロウやオイルの量で調整します。また、ミツロウはすぐに固まってしまうので、汚れた容器はすぐにペーパータオルでふきとります。残ったシアバターは冷蔵庫に保存しましょう。
二酸化チタンが入っているので塗った直後は、少し白っぽくなりますがすぐなじんでくれます。保湿力の高いリップクリームで、唇はふっくらしっとりですよ♪
アロマレシピの計量について
アロマレシピの中には、防腐剤として用いるグレープフルーツシードエクストラクトオイルなど、使用する分量が非常に少なく、小さじ1/8となどといった非常に分かりにくい分量の表示になっているものがあります。専用の計量スプーンがない場合は、以下を目安にしてください☆
計量スプーン 大さじ1=15ml 小さじ1=5ml 少々=1ml
・小さじ1/4=1.25ml=計量スプーン(少々)1より少し多い分量
・小さじ1/8=0.625ml=計量スプーン(少々)1/2より少し多い分量
※他の目安としては、精油ドロッパーが1滴あたり0.05mlの場合、小さじ1/8は約12滴程です。(1滴0.025mlのドロッパー、またスポイトを使用する場合は、1滴あたり0.025~0.05mlと製品によって異なります。)
使用する素材について
▼ミツロウとは?
ミツバチが巣を作るために分泌した天然のロウ(固形ワックス)で、巣を加熱圧搾したり、湯で煮溶かしたりして採取されます。未精製のミツロウは、不純物だけ取り除かれ、花粉やプロポリスを含む天然成分が残っているので微かなハチミツの香りがします。濃黄色で非常に高い保湿・軟化作用があります。また未精製、無漂白のため、化学薬品残留の心配は一切ありません。
精製済のミツロウは、更に色と香りを除去し精製されたもので白色です。無臭に近く、酸化しにくいので扱いやすいのですが、成分は未精製に比べ劣ります。
ミツロウの用途は、化粧品などのアロマハンドメイドにご使用される場合は、未精製のミツロウがオススメです。(ただし、ハチミツのアレルギーがある方は精製済が無難!)またオリジナルのカラーアロマキャンドルなど、アロマクラフトを楽しみたい方は、色や独特の匂いに邪魔をされない精製済ミツロウが適しています。
▼シアバターとは?
シアバターは、シアバターノキの種子からとれる植物油脂でステアリン酸とオレイン酸が多く含まれます。常温では固形ですが、肌に塗ると体温で溶けゆっくり肌に浸透します。古くから火傷や傷などの治療薬として用いられるほか脱毛、白髪を予防する効果などがあり万能薬といわれています。特に、非常に高い保湿効果があるので美肌を保つスキンケアには最適で、ボディクリームやリップクリームをはじめ、シャンプー、石鹸など様々な化粧品に配合されています。
未精製シアバターは精製されたシアバターに比べ、肌に有効な微量成分が多く含まれた天然シアバターそのもの。クリーム色でシアバター特有の木の実の香りがします。
精製済シアバターは、無臭で白色。未精製シアバターに比べ、酸化しにくく品質が安定していますが、精製過程で有効な微量有効成分も一緒に除去されてしまうため、シアバターそのものの魅力は半減してしまいます。
※こちらのレシピでは、未精製シアバターをおすすめしますが、どちらも多少のメリット、デメリットがありますので、ご自分の用途に合わせてご使用ください。
▼グレープフルーツシードエクストラクトとは?
グレープフルーツの種子や果肉からとれるエッセンスで、天然の殺菌効果、酸化防止効果、防臭・消毒作用があり、手作り化粧品には防腐剤として加えます。(他の天然防腐剤としてローズマリーも有効)
▼植物性グリセリンとは?
パーム油やヤシ油など100%植物由来で作られた透明でトロリとした液体、アルコールの一種で消毒作用があります。医薬品として心筋梗塞の薬ニトログリセリンの材料として用いられるほか、食品用の乳化剤として、また化粧品では保湿剤として欠かせない素材です。ヒアルロン酸と相性が良いのでよく併用されます。
手作りレシピでは水と油を均一に混ぜ合わせる目的で「乳化剤」を用いるケースが多く見られますが、植物油由来の水溶性物質であるグリセリンが、乳化剤の働きをします。
▼二酸化チタンとは?
ミネラル(鉱物)の一種で、紫外線を反射するサンスクリーン剤です。粒子の大きいものは紫外線をよく反射しますが、肌に塗ると真っ白になってしまうというデメリットがあります。このタイプは化粧の下地クリームとして使い、ファンデーションで白さをカバーする工夫が必要です。
また粒子の細かいものは肌に塗っても白くならない反面、UVAの反射率が下がります。その場合は、 酸化亜鉛を一緒に混ぜて、紫外線防止作用をUPします。配合は全体量の10%位までの範囲で加えます。
※大体の目安として、二酸化チタンは全体量の1%配合でのSPF値は約3~5程度、5%配合で約10~15程度のSPF値になります。
▼酸化亜鉛とは?
ミネラル(鉱物)の一種で、消炎、鎮痛、収斂作用と肌を乾燥させる作用があるのでオムツかぶれのクリームなどにも配合されます。紫外線のUVAを反射し、二酸化チタンと一緒に使うことで、紫外線を防ぐ働きがアップします。敏感肌の方は二酸化チタンよりも酸化亜鉛の方が刺激が少ないです。単独では全体量の20%位まで、二酸化チタンと一緒の場合は5%位までの範囲で配合します。