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【東京下町カフェ】和菓子の発酵食品!?老舗甘味処「船橋屋」の乳酸菌で発酵させたくず餅とは?
亀戸天神のすぐそばにある老舗和菓子店「船橋屋」(1805年創業)に初訪問!キッカケはカンブリア宮殿の「くず餅の船橋屋」の回を観てのこと、東京のくず餅が小麦のデンプンから作られているということ、また「和菓子の中で唯一の発酵食品!」ということを初めて知り、是非食べてみたいと思ったのでした。今回はその「船橋屋」のくず餅についての食レポです。
東京の「くず餅」は関西のものとは別物?!
我が家では、くず餅が食べたいというときは市販の葛粉を買って作っていたので、東京育ちでありながら、くず餅はくず粉で作るものだとばかり思っていたのですが、東京のくず餅は、小麦粉のデンプンから作り上げる「小麦粉発酵食品」だったという事実には、かなり衝撃を受けました。
関西の葛粉でつくる「葛餅」に対して、関東は江戸時代から小麦の群生地だったということで小麦のデンプンで作られてきたのだとか。(実際には、小麦で作るくず餅は東京を中心とした地域に限定され、全国的には葛粉を使った「葛餅」のほうが多いようです。)
テレビの紹介などによると、船橋屋のくず餅の製法は、小麦粉を分離機でグルテンとデンプンに分け、乳酸菌が住み着いている樹齢100年以上の木樽で小麦のデンプンのみを450日かけてゆっくりと自然発酵、その後は独特の発酵臭や酸味を除くため、何度も水洗いしたのち、小麦デンプンに湯を加え、蒸して作るのだそうです。
小麦粉発酵食品でありながらグルテンが入っていないということにも驚きました。保存料などを一切加えていない無添加食品であり、また「和菓子唯一の発酵食品」というのが何よりも魅力的!美味しいものを健康のために食べられるという夢のような和菓子です!
原材料のこだわりなどについての詳細はコチラ(船橋屋公式ウェブサイト)で確認できます。
葛粉を使っていないのになぜ「くず餅(葛餅)」と言うの?
当然そんな疑問が沸き起こります。名前の由来などには諸説あるようですが、船橋屋本店がある場所はかつて下総国葛飾郡と呼ばれたそうで、地名から「葛餅」としたものの、関西に同じ名称の和菓子があり紛らわしいので「くず餅」や「久寿餅」の表記にしたといいます。
江戸時代からの製法を守りつづけ昔から庶民に愛され続けてきたんですね。古くは西郷隆盛、芥川龍之介もこちらの船橋屋の「くず餅」を好んで食べに来ていたそうです。
亀戸天神社のすぐ近くにある「船橋屋本店」に初訪問!
船橋屋本店がある亀戸は、比較的自宅からも近く時々亀戸天神にも足を運んでいたので、船橋屋の存在は知っていたのですが、いつもはただ通りすぎるだけでした。
くず餅が発酵食品であるということを知り、発酵食品に関心が高い者として、是非食べに行きたいと思ったところ、偶然その週末に亀戸方面に行く予定ができたので、早速「船橋屋本店」を訪問してみました。
日曜日の朝10時頃到着。先客の車が2,3台ほど並んでいましたが、箱詰めのくず餅を買っていくお客さんが多いようで、店内はまだそれほど混んでいませんでした。
店内でゆっくりと「くず餅」をいただく♪
はじめての訪問は、せっかくなので店内でいただくことにしました。落ち着いた店内で中庭もあります。
店内の甘味メニュー
くず餅をはじめ、お汁粉、あんみつ、豆寒天、ところてんなど10種類以上あるメニューがあります。まずはサンプルメニューがあるレジカウンターで注文、料金を支払い札をもらって着席します。
「豆くず餅」にアイスをトッピング
あんみつやところてんなども美味しそうなのですが、もちろんここは「くず餅」を注文!アイス(別料金)をトッピングしてもらいました。
くず餅自体は特にクセなどはなく、評判通りプルンプルンの弾力で歯ごたえがあり、関西育ちの透明でつるんとした葛餅とはまた異なった味わいです。
素朴なくず餅の食感に、強めに焙煎された粗挽のきな粉と沖縄波照間産の黒糖をメインに数種類の砂糖をブレンドして作られたという黒糖蜜がマッチ。三位一体から生まれる美味しさといった感じ。素材の味が生きた豆も程よい硬さでとても美味しいです。
「くず餅」に白玉のトッピングをプラス
こちらは基本の「くず餅」に白玉(別料金)をトッピングしたもの。
一皿の量が思った以上に多くお腹一杯に…腹持ちが良いのでこのあと予定していたランチが遅い時間帯にずれ込み軽いランチとなりました。2人で1皿をシェアしている老夫婦がおりましたが、小腹が空いた程度ならシェアするのが良さそうです。
お土産・持ち帰り用のメニュー
カップに入ったあんみつやところてんも購入することができます。くず餅や、あんみつ、ところてんなどは2日間しか日持ちしないのですが、下町土産、東京土産として是非利用したいと思いました。
くず餅は植物性乳酸菌の宝庫?!
くず餅を食べると体調がいい、便通が良くなる、肌の調子が良い、などという声が昔から多く寄せられていたということから、医療機関に分析を依頼すると他にはない新種の乳酸菌が見つかったそうです。その乳酸菌は「くず餅乳酸菌」と名付けられ、現在はその乳酸菌を医療に活かそうとする研究が進行中、来年にもくず餅乳酸菌入りの飲むジュレドリンクを発売する予定なのだそうです。
くず餅を始めとした伝統的な和菓子だけでなく、次々と新たなスイーツの開発に挑戦されており、姉妹店の「船橋屋こよみ」では、新食感の和洋スイーツが人気を呼んでいるようです。機会があればそちらも是非食してみたいと思います。
楽天でも商品が購入できる♪
送料がかかりますが、楽天でもくず餅をはじめ、あんみつ、ところてん、プリンなど各種商品の購入ができるようです。
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船橋屋本店へのアクセス
場所は亀戸天神からすぐの蔵前橋通り沿い。最寄りの駅は、「亀戸駅」と「錦糸町駅」で、ちょうど中間点あたり、徒歩12分ほどの位置です。(亀戸天神前に臨時店舗あり)
元祖くず餅 船橋屋(亀戸天神前本店)
東京都江東区亀戸3-2-14