【沖縄・うるま市】壮観な眺めの世界遺産!360度の絶景が楽しめる歴史的な「勝連城跡」を訪問

あまわりパーク・勝連城跡へGO!

2023年2月下旬、沖縄の五大グスクの中でも圧倒的な存在感を放っている「勝連城跡」を11年振りに訪問しました。

以前は無料で勝連城跡の見学ができましたが、2000年に世界遺産に登録されてから少しづつ整備が進み、2021年10月の「あまわりパーク歴史文化施設館」オープンを機に、勝連城跡の見学と合わせて有料になったようです。(駐車場は無料)

あまわりパークの入場料

勝連城跡+常設展:大人600円、小人400円
常設展のみ:大人400円、小人200円 
※入場料は券売機で購入

勝連城跡の見学のみの場合もあまわりパークの駐車場を利用、入場料は600円です。

EVカーで勝連城跡へ

この日は歴史文化施設館前から実証実験中のEVカーに乗せてもらって勝連城跡へ。スタッフさんが勝連城の歴史や今後のあまわりパークについて色々と案内してくれました。

靑空に浮かぶ勝連城跡を望む

EVカーの乗降場「門口(じょうぐち)のカー」(井戸)前から望む「勝連城跡」。美しい流線型のグスクにうっとり….。

四の曲輪から続く石段

四の曲輪(くるわ)から三の曲輪に向かう石段は、城壁に沿うように右側から旋回して上る構造。(現在は木製の階段が整備されています。)この曲線は美しいだけでなく、敵軍による侵入を防ぐといういにしえの人々の工夫だったようです。

三の曲輪「肝高の御嶽」

「肝高の御嶽(きむたかのうたき)」は、神人(かみんちゅ)と呼ばれる女性祭司を中心に王国時代から続く年中行事の拝所。旧暦2月・3月には「麦」、5月・6月には「稲」と、それぞれ初穂と豊作を祈ったそうです。

御嶽の近くに、神人たちが腰掛けたという石列(トゥヌムゥトゥ)を見ることができます。

2012年2月に撮影した「肝高の御嶽」

10年ひと昔…今年撮影した写真と比較すると、御嶽の近くに植えられた樹木が大きく育っている様子がわかります。

2023年2月に撮影した「肝高の御嶽」

階段が新たに設置されていたり案内板もきれいになっていたり、城郭内もかなり整備が進んでいる様です。

二の曲輪に残る「舎殿跡」と「ウシヌジガマ」

正面約17m、奥行き約14.5mのやや長方形の「舎殿跡」。首里城正殿のような柱の多いしっかりとした構造で、勝連城の城郭内で最も重要な建物だったそうです。

2012年2月に撮影した「ウシヌジガマ」

一の曲輪にある「玉ノミウヂ御嶽」の脇の洞穴と繋がっているという「ウシヌジガマ」。「ガマ」は自然洞窟のことで、「ウシヌジ」は身を隠すという意味があることから「身に危険が及んだ時に逃げ込む場所」だったと言われています。

2023年2月に撮影した「ウシヌジガマ」

「肝高の御嶽」にある木と同様に、洞窟付近の樹木が大きく成長していて驚きました。以前は一目瞭然だった「ウシヌジガマ」が、草木の茂みに覆われています。

標高約100mに築かれた一の曲輪

勝連城で最も高い標高約100mに築かれた「一の曲輪(くるわ)」からは、周辺の離島や本島北部の山々、南部の知念半島など、360度の絶景が広がっています。

勝連を守護する霊石「玉ノミウヂ御嶽」

一の曲輪のほぼ中央にあるのは、勝連を守護する霊石をご神体とする「玉ノミウヂ御嶽」。霊石の脇にある洞穴は二の曲輪のウシヌジガマと繋がっていて、有事の際の避難路として使用されたのだとか。かつてこの曲輪には宝物殿のような建物があったそうです。

勝連城跡の美しさもさることながら、頂上から眺める景色も美しいです!

あまわりパーク歴史文化施設館

勝連城跡を見学したあとは、あまわりパーク歴史文化施設館に向かいました。こちらには、琉球王朝の歴史が学べる常設展示室、勝連城跡に関する最新情報・琉球中世史・世界遺産などについて展示している企画展室などがあり、イラスト、写真、動画などを使って分かりやすく紹介しています。

また中央の大型スクリーンでは、勝連城最後の城主「阿麻和利」の物語などがアニメで上映しており、琉球の歴史をエンターテイメント的に楽しく学ぶことができます。


1/70縮尺の勝連城再現模型

1/70縮尺の勝連城再現模型も見応えがありました!外堀の掘削、農耕、戦の準備、子供たちの遊びなど、城内の生活の様子が細かく表現されています。

※写真左:石積み作業 写真中央:井戸で五穀豊穣を祈願する神人 写真右:一の曲輪の宝物庫


あまわりパーク 勝連城跡
沖縄県うるま市勝連南風原3807-2
098-9782-033

あとがき

沖縄の五大グスクと言われる首里城跡・中城城跡・勝連城跡・座喜味城跡・今帰仁城跡は、それぞれに特徴的な雰囲気をまとった世界遺産の城(グスク)。その中でも個人的に一番好きなグスクが勝連城跡なのですが、旅の最終日に晴れ渡った靑空のなか11年ぶりに再訪することができ感無量です☺︎

初訪問となった「あまわりパーク歴史文化施設館」では、より深く琉球王国の歴史や勝連城にまつわる物語を知ることができ、今まで以上の魅力を感じました。勝連城跡を初訪問する場合は、あまわりパーク歴史文化施設館でひと通りの歴史を学んでからグスクを見学することをオススメします!歴史に刻まれた古代の痕跡をより一層しみじみと感じ入ることができるでしょう。

2026年を目標にパーク内には飲食・物販エリアがオープンする予定とのことで、今後の展開も楽しみですね。