都内で花見の名所といえば「上野恩賜公園」。桜シーズンになると毎年200万人近い人出があり、人気の花見スポットとなっています。2019年3月21日に桜(ソメイヨシノ)の開花発表があり、さっそく翌日に上野…
【東京下町風景】東京の観梅名所!300本もの梅が咲き乱れる「湯島天神の梅まつり」
東京都の観梅名所のひとつである「湯島天満宮(湯島天神)」は2月下旬頃から梅の花が見頃。2019年2月8日(金)〜3月8日(金)の期間は梅まつりを開催しています。
※2018年3月訪問時(7分咲き)の写真です
目次
境内東側の「男坂」から本殿へ
「男坂」の階段をのぼりきると右側に少し長めの「女坂」があり、その2つの坂に囲まれるように梅園が広がっています。
境内には北側にある「夫婦坂」と合わせて3つの坂があり、男坂は一番急勾配の階段、中央にある手すりを使って一歩ずつ慎重にのぼります。
湯島天満宮(湯島天神)の境内
湯島天満宮は、458年に雄略天皇(ゆうりゃくてんのう)の名により「天之手力雄命(あめのたぢからおのみこと)」を祀る神社として創建された神社。平成12年に「湯島神社」から「湯島天満宮」に改称し、今でも通称「湯島天神」という名で親しまれています。
天之手力雄命は、日本神話に出てくる神様で、天照大神が隠れてしまった天の岩戸をこじ開けた力強い大地の神様。開運、勝運を司ります。
また1355年に「菅原道真公(すがわらみちざねこう)」が合祀されました。
菅原道真公は、平安時代に醍醐天皇の右大臣を務めた学者で、勉学に優れた才人。学問の神様として受験シーズンには多数の受験生が合格祈願に湯島天満宮を訪れます。
本殿と周辺に吊り下げられた絵馬
梅まつりということで狭い参道の両脇にはびっしりと屋台が並び、また3月前半頃まで続く受験シーズンと重なり、参道は参拝者の大行列!
絵馬堂や境内の数カ所には、ものすごい数の絵馬が幾重にも吊り下げられ、受験合格祈願や合格の御礼などが綴られています。
梅盆栽の展示
紅梅、白梅、紅白梅…どれも味わい深い作品。わが家に1つ欲しい…素敵です!
社務所と授与所周辺
期間中の土日祝日には、湯茶接待のほか伝統工芸品販売、物産展などが催しされます。
授与所の装飾彫刻。鳳凰や翼がある龍のデザインが印象的です。
梅まつり開催中の境内は大変な賑わいです。
境内に咲き誇る梅の花
学問の神さま「菅原道真公」が祀られている天満宮には、境内のいたるところに梅の木が植えられていますが、これは生前の菅原道真公が梅の木を格別に愛していたからという理由からだそうです。
ここ湯島天神の境内にもたくさんの梅の木や梅園があり、ご神紋は梅紋、そしてもちろん御神木も梅の木です。
以下は菅原道真公が詠んだとされる5歳の時の和歌と11歳のときの漢詩です。
「梅の花 紅の色にも 似たるかな 阿呼がほほに つけたくぞある」
▼意味
梅の花の色は紅の色に似ている。阿呼(菅原道真の子どもの頃の名前)の頬にもつけてみたい「月夜見梅花(月夜に梅花を見る)
月輝如晴雪 梅花似照星(月の燿かがやくは晴れたる雪の如し 梅花は照れる星に似たり)
可憐金鏡転 庭上玉房馨(憐ぶべし金鏡転めぐり 庭上に玉房の馨かをれるを)」▼意味
月夜に梅の花を見る 月の光は晴れた日の雪のようで 梅の花は輝く星に似ている
なんとすばらしいことだろう 黄金色の月が移動するにつれ 庭では白い梅の花が香ってくる
しだれ紅梅としだれ白梅
本殿裏に何本かのしだれ紅梅、梅園の中に立派なしだれ白梅があり満開です。
梅園内のイベント
梅園で、薩摩びわの演奏を聴くことができました。美しい梅の花々が咲き乱れるなか、琵琶が奏でる美しい音色に耳を傾けるひととき…素晴らしい!
梅まつりの終了後も花の見頃は続きます。
湯島天満宮(湯島天神)
東京都文京区湯島3-30-1
03-3836-0753
湯島天満宮前の和風甘味処「茶房松緒」
湯島天満宮の表鳥居を出てすぐとあって梅まつり開催中の週末は激混みですが、、、たっぷり梅を堪能したあとの休憩処として利用できるのが和風甘味処「茶房松緒」。あんみつ、ぜんざい、わらび餅などの甘味が楽しめるのはもちろん、11時半からランチもやっていて、昼膳やおばんざいてまり膳などが人気です。
「茶房松緒」
東京都文京区湯島2-33-11 岡田ビル1階
03-3834-3883
湯島天満宮への交通アクセス
東京メトロ千代田線「湯島駅」3番出口または東京メトロ銀座線・都営地下鉄大江戸線「上野広小路駅」A4出口 から徒歩約5分、JR山手線「御徒町駅」北口から徒歩約8分です。