サンフランシスコの対岸に位置するマリンカウンティ最大の街「サウサリート(Sausalito)」は、おいしい名店やオシャレなセレクトショップなどが立ち並ぶリゾート地。また、サンフランシスコからノースベイ…
【サンフランシスコ】地元の人気店が集まる「フェリービルディング マーケット プレイス」
サンフランシスコのダウンタウン・エンバカデロにあるフェリービルディングは、サンフランシスコと対岸の町を結ぶフェリーの発着場であると同時に、食料品店、雑貨店、カフェ、レストランなど、サンフランシスコの名店を集めたマーケットプレイスで、連日賑わっているサンフランシスコの代表的な観光スポットです。
今回は2018年12月に訪問した「フェリービルディングマーケットプレイス」を記事にまとめてみました。
目次
フェリービルディングの歴史
1898年に建設されたフェリービルディングは、当時イーストベイからサンフランシスコへの通勤フェリーとして機能、1930年代にベイブリッジ とゴールデンゲートブリッジが完成するまでは、賑やかな港湾都市として栄え、フェリービルディングは世界で2番目(1番目はロンドン)に利用者が多いアメリカ最大のトランジットターミナルだったといいます。
橋が完成してからは、旅客フェリーの利用客が激減し、 20世紀後半には衰退。1950年代後半には、フェリービルディングのすぐ目の前を走るエンバカデロ高速道路が建設され、世界第2位の栄光を誇る美しいランドマークのフェリービルディングと時計台の景色は消え失せました。
1989年の地震によってダメージを受けたことをキッカケに、高速道路を撤去し東部ウォーターフロントと歴史的なフェリービルディングの再開発が決定、1992年までに高速道路は全て撤去され、フェリーサービスを再導入された包括的な港湾開発計画が始まり、フェリービルディングは元々の美しいデザインを保ちながら修復されました。
そして2003年、持続可能な地元の商品をターゲットとした小売店やレストランが集まるマーケットプレイスとして、フェリービルディングマーケットプレイスはお洒落なウォーターフロントへと生まれ変わりました。
50店舗ほどのお店がフェリービルディングの通路の両側にズラリと並んでいます。
フェリービルディングは、サンフランシスコとイーストベイを結ぶ「サンフランシスコベイフェリー(San Francisco Bay Ferry)」、サンフランシスコとノースベイを結ぶ「ゴールデンゲートフェリー(Golden Gate Ferry)」のフェリー乗り場としても利用されています。
現在、フェリービルディングマーケットプレイスでは、火・木曜日(10:00-14:00)、土曜日(8:00-14:00)に「フェリープラザファーマーズマーケット(Ferry Plaza Farmers Market)」が開催され、ローカルの人も観光客も集まる人気スポットとなっています。
ボリューム満点のハンバーガー店「ゴッツ ロードサイド」
今回はエンバカデロ在住の友人とフェリービルディングで待ち合わせをして、「ゴッツ ロードサイド(GOTT’S ROADSIDE)」でランチをいただきました。
ゴッツは、ホルモン剤や抗生物質を使わないベジタリアン餌料で育てられた牛100%のアンガスビーフやチキン、バンズ、オーガニックの乳製品など、新鮮な食材を使用したハンバーガー店。本店のセントヘレナをはじめ、ナパ、マリン、ウォルナットクリーク、サンフランシスコ空港、パロアルト、こちらのフェリービルディングの合わせて現在7店鋪をベイエリアに展開しています。
ハンバーガーもサラダもボリューム満点!サラダはひとつを4人でシェアしたのですが十分な量でした。小麦アレルギーの友人は、バンズの代わりにレタスを使ったスペシャルカニサンドに満足だった様子。ビーガン、グルテンフリーにも対応しているハンバーガーショップです。
セントヘレナ(St. Helena)店の記事についてはコチラをご覧ください。
左下から時計回りにDouble Cheeseburger, Wisconsin Burger, Texas Avocado Burger, Crab Sandwich with Lettuce (Special), Kale salad.
ゴッツ ロードサイドのソフトクリーム
ゴッツのソフトクリームは、甘すぎず程よい甘さで美味しいですよ。コーヒーや塩キャラメルといったフレーバーもありますが、ここではシンプルにオーガニックバニラがオススメです。(別料金でアーモンドやチョコなどのトッピングもあり)
産地別オイスターが食べられる「ホグ アイランド オイスター」
「ホグ アイランド オイスター(Hog Island Oyster Bar)」は、厳選されたお店が集まるマーケットプレイスの中で最も人気が高いレストランで、この日も大勢の人で賑わっていました。産地別のオイスターが食べられるほか、ムール貝やカニなどのシーフード、また殻付きのアサリがたっぷり入ったクラムチャウダーが人気のようです。
アルチザンチーズ店「カウガール クリーマリー」
「カウガール クリーマリー(Cowgirl Creamary)」は、サンフランシスコ・ベイエリアの北「ポイントレイズ(Point Reys)」という街に小さなファクトリーを持つアルチザンチーズの直売店です。
チーズショップの隣「カウガール サイドキック(Cowgirl Sidekick)」では、アルチザンチーズプレート、グリルドチーズ、サンドイッチになどの軽食(名物のラクレットチーズは月〜金の3:30-6:30のみ)が食べられるほか、オーガニックミルク、ヨーグルト、パンナコッタなどのスイーツなどもあります。
こちらでオススメなのが、高級チョコレートで人気のリキューティ(RECCHIUTI )とコラボした「リキューティチョコレートミルク」。フェリービルディングならではの逸品です。
▼カウガールクリーマリーについての記事は下記のリンクからどうぞ☆
【カリフォルニア・ポイントレイズ】サンフランシスコで人気のアルチザンチーズ「カウガール・クリーマリー」
Cowgirl Creamery’s Artisan Cheese Shop and Cowgirl Sidekick
素敵なコラボが楽しめる「フェリープラザ ワイン マーチャント」
「フェリープラザ ワイン マーチャント(Ferry Plaza Wine Merchant)」は、ワインバーが併設されたワインショップ。40種以上用意されたバーのワインは、それぞれ2ozのテイスティングが可能で、3種、4種のフライト(テイスティング)メニューもあります。このお店の最大のメリットは、メニュー以外でも店頭販売しているワインボトルを$9のコルケージ(持込料)+3%のサービス料で飲むことができることです。
また、ワインに合わせるチーズにフェリービルディングに入っている「カウガール・クリーマリー」のチーズが選べるほか、オーガニックベーカリー「アクメ ブレッド 」のパンなどがいただけるのも嬉しいところ!
フェリービルディングのコンセプトに合った素敵なコラボが楽しめます。
ティータイムは「ブルーボトル・ピーツ・インペリアル ティー」
フェリービルディング内に2店舗入っている青いボトルがマークの「ブルーボトルコーヒー(Blue Bottle Coffee)」。サンフランシスコ近郊の街オークランド発祥のサードウエーブコーヒーショップで、すでに日本にも上陸し店舗も少しづつ増えてますよね。
また、セカンドウェーブの先駆けでありスタバの原型とも言われる「ピーツコーヒー(Peet’s Coffee & Tea)」もフェリービルディングの中央に店を構えています。
中国・台湾産を中心に日本、インド、スリランカなど、普段飲みから高級茶まで多種のお茶を取り扱っており、ほとんどのお茶がオーガニックというティーハウス「インペリアル ティー コート(Imperial Tea Court)」。こちらではお気に入りのお茶を飲みながら点心やスナック、デザートをいただくことができます。
Blue Bottle Coffee and Imperial Tea Court
オーガニックの自然食品店「ファーム フレッシュ トゥ ユー」
「ファーム フレッシュ トゥ ユー(The Farm Fresh To You)」は、キャパイーバレーの農場から収穫された新鮮なフルーツや野菜をダイレクトに販売している自然食品店。オーガニックのナッツ類やスナック、チョコレートなども手に入ります。
他のオーガニック栽培農家からも農産物を購入し、オーガニックのメッカとも言えるサンフランシスコならではのシステムで、常に品質の良いローカルオーガニックを提供しています。
アルチザンチョコレート店「ダンデライオン チョコレート」
「ダンデライオン チョコレート(Dandelion Chocolate)」は、サンフランシスコのミッション地区にファクトリーを持つ有名チョコレート店。世界10ヶ国以上のカカオ農園から良質なカカオ豆を選別し、焙煎から成形まで全ての工程をファクトリーで行っています。
こちらはすでに日本に上陸し、1号店が台東区蔵前にあるほか、渋谷、鎌倉、京都、伊勢などに展開されています。(日本の公式サイトはコチラ)
高級チョコレート店「リキューティ コンフェクションズ」
「リキューティ コンフェクションズ(Recchiuti Confections)」は、新鮮かつ無添加にこだわる高級チョコレート店。ショーケースに宝石のように綺麗に並べられたチョコレートは、びっくりするほど高価ですが、大切な人へのギフトとしてとても喜ばれる、他の地域にはない魅力のチョコレートです。
人気のパティスリー「ミエッテ」&人気ベーカリー「マリポサとアクメブレッド」
「ミエッテ パティスリー(miette patisserie)」は、食材の多くをオーガニックの地元生産者から調達して作っているというペストリー店。パリのパティスリーにインスピレーションを得たというミエッテの上品なマカロン、クッキー、チョコレートエクレア、ジンジャーブレッドカップケーキなどがショーケースに並んでいます。見た目も可愛くお土産に最適です。
「マリポサベーキングカンパニー(Mariposa Baking Co.)」は、オーガニックの最高級食材だけを使用して作られているグルテンフリーのベーカリー。焼きたてのパン、クッキー、マフィン、ケーキなどを販売するほか、ブレックファストやランチメニューもあります。
サンフランシスコ近郊の街バークレー発祥の「アクメブレッドカンパニー(Acme Bread Co.)」は、厳選されたオーガニックの小麦粉を使用して作られているアルチザンベーカリー。人気のベーカリーで、地元のレストランでもアクメブレッドを出している店が何軒もあるそうです。
このほかのベーカリーやスイーツ店には、「ヴィ ヴェ ラ タルテ(Vive la Tarte)」というベーカリーカフェや、家族経営の小さなチーズケーキ屋さん「チーズクェークス(Cheesequakes)」、オーガニックのビーガン・ドーナツ店「ドーナツ ファーム(Donut Farm)」などがあります。
Mariposa Baking Co., Acme Bread Co. and miette Patisserie
オーガニックオリーブオイル店「マクエヴォイ ランチ」
「マクエヴォイ ランチ(McEvoy Ranch)」は、ノースベイエリアに近いペタルーマの丘陵地にあるマクエヴォイ牧場から、農園で栽培された製品を直売しているオリーブオイル店。
オーガニックのエキストラバージンオリーブオイルは、マクエヴォイの農場で育てている18000本のイタリア産の有機栽培オリーブの木から全てハンドピッキングで収穫され作られているそうです。オリーブオイルの他には、ワイン、オリーブ、ジャムやスキンケア商品、オリーブオイル石鹸などの雑貨小物も販売しています。
柑橘系オリーブオイル「ストーンハウス カリフォルニア オリーブ オイル」
こちらも同じくイタリアから輸入されたオリーブの木を栽培し、有機農法からオリーブの粉砕に至るまで最高のケアを受けて作っているというオリーブオイル店「ストーンハウス カリフォルニア オリーブ オイル(Stonehouse California Olive Oil)」。
ナパバレーとサクラメントの中間に位置するウィンターズのミルナー牧場で栽培され作られたオリーブオイルをボトルとバルクの両方で販売しています。ライム、レモン、ブラッドオレンジなど地元の新鮮なフルーツを一緒に粉砕し、オリーブオイルに風味を付けた柑橘系オリーブオイルが有名で、特にペルシャライムオリーブオイルとブラッドオレンジオリーブオイルが人気です。オリーブオイルの他には、バルサミコ酢、スパイス&ソルト、料理本、ギフトセットなども販売しています。
Stonehouse California Olive Oil
天然ハチミツ専門店「ビーカインド」
「ビーカインド(beekind)」は農薬や抗生物質を使わない自社の巣箱から蜂蜜を採取している天然ハチミツ専門店。 セバストポルワイルドフラワーやレッドウッドフォレストなど地元の珍しいハチミツを提供しているほか、アカシアハニーやマヌカハニーなどの輸入ハチミツも取り扱っています。ハチミツのほかには、100% 天然のビーワックスキャンドル、や薬用マヌカなども販売しています。
多種多様なきのこ専門店「ファー ウエスト フンギ」
オーガニック栽培で作られた生鮮きのこや乾燥きのこ、家庭で育てるきのこなど幅広い種類のきのこを取り扱っているきのこ専門店「ファー ウエスト フンギ(Far West Fungi)」。店内には薬用きのこサプリメントやお洒落なボトルに入ったきのこ入りソルトやスパイスなどギフトとしても喜ばれそうな魅力的な商品が並びます。
毎日、地元の農場から新鮮なブラウン&ホワイトマッシュルームやポルタベラが届き、春の終わりには国内外からポルチーニ、続いてトリュフなどが並ぶなど季節ごとに陳列も変わるそう。
滞在中に調理をするのは難しいので地元産の新鮮な生鮮きのこは諦め、乾燥きのこを購入。香りが良くパスタに美味しいポルチーニはやはり香りが良いイタリア産を大量にゲット。値段も1袋あたり4oz(約113g)で$26とお得でした。
オーガニック・ローフード店「アーバン レメディ」
非GMO(非遺伝子組換え食品)、グルテンフリー、デイリーフリーのビーガンにも安心して食べられるオーガニック・ローフード店「アーバン レメディ(Urban Remedy)」。
サラダ、グラノーラ、デザート、コールドプレスのドリンク類など、すべてが植物ベースのオーガニック。地元産の食材を使い持続可能なサイクルで丁寧に造られたフレッシュフードを販売しています。こちらでは、ティラミスとチア パフェを購入しました。
地元の老舗陶器メーカー「ヒース セラミックス」
ヒースセラミックスは、陶芸家イーディス・ヒース(Edith Heath)さんが1948年に創設した地元の陶器メーカー。2003年にデザイナー夫妻がメーカーごと買い取り、現在はサンフランシスコのフェリービルディングとミッションディストリクト、またロサンゼルスにショールームを展開しています。
ヒース セラミックス本社工場についての記事はコチラをご覧ください。
カジュアルな雑貨店「ヴィレッジマーケット」
「ヴィレッジマーケット(Village Market)」は、バッグ、タオル、ソープなどの日用雑貨から、カジュアルなワインやチョコレートなどの食料品などを幅広く取り扱っているカジュアルな雑貨店です。
お洒落なキッチン用品店「スーラ テーブル」
「スーラ テーブル(Sur la table)」は、シアトル(パイクプレイスマーケット)で1972年創業したお洒落なキッチン用品店。アメリカを中心に現在100店舗以上展開している人気のブランドで、ルクルーゼ(Le Creuset)やストウブ(STAUB)などのホーロー鍋や、フライパンなど本格的な調理器具から、食器、エプロン、キュートな小物雑貨まで、こだわりのあるキッチン用品を取り扱っている、見るだけでも楽しいお店です。
フェリービルディング周辺の風景
フェリービルディングでランチ&ショッピングをしたあとは、歩いて友人宅へ。都会的なエンバカデロの高層ビル群の先に、フェリービルディングが見えるサンフランシスコ湾やベイブリッジ、そして自然豊かな丘陵…と、贅沢な眺めです!
健康的なオーガニック&ローカルフードが集まったフェリービルディングマーケットプレイスまで歩いていけるというのも羨ましい限りです。
早速おやつ用にアーバンレメディで購入したスイーツをいただいてみました。
カシューミルク、チアシード、ココナッツシュガー、バニラエキス、ラズベリー、ブルーベリー、バナナ、イチゴ、シナモン、ヒマラヤピンクソルトでつくられている「チアパフェ(Chia parfait)」は、脳機能に不可欠なタンパク質とオメガ3を配合した朝食に最適なレメディとなっているそう。
また、抗酸化物質と必須ミネラルがいっぱい入ったスーパーフード「ティラミス(Tiramisu)」は、アーモンドミルク、ココナッツミルク、カシューナッツ、バニラエキス、ひまわりレシチン、アイリッシュモス、生のカカオなどで作られており、いずれもすべて非遺伝子組換のオーガニックのグルテン・デイリーフリーとなっています。
今回初めて「アーバン レメディ(Urban Remedy)」の商品を購入してみましたが、自然の素材を使った本当に美味しいスイーツでした。
フェリービルディング周辺マップ
フェリービルディングマーケットプレイスは、オリジナリティーが求められるサンフランシスコならではのユニークなマーケット。最先端のオシャレなお店や人気のグルメ店がギュッと凝縮して集まっているスポットです!サンフランシスコ旅行には是非訪問してみてはいかがでしょうか☆