【サンディエゴ】スペイン・メキシコ文化が香るカリフォルニア発祥の地「オールドタウン州立歴史公園」

サンディエゴダウンタウンの北西、約5kmの位置にある「オールドタウン」は、サンディエゴの中心地として栄えたカリフォルニア発祥の地。メキシコ文化が色濃く残る歴史的な街並みを再現した州立歴史公園をゆっくり散策してみましょう♪

オールドタウン州立歴史公園の広場

歴史公園内の中央には大きな芝生の広場があり、昼寝をしたり、ランチを食べている人たちの姿が見られ、ちょっとした憩いの場になっています。広場を挟むように、「キャルフーンストリート(Calhoun St.)」と「サンディエゴアヴェニュー(Sandiego Ave.)」のメイン通りがあり、その通り沿いにアドビ造りの建物やメキシカンレストラン、ギフトショップなどが並んでいます。


Calhoun St. and Mason st.

Barra Barra

ビジターセンターになっている「ロビンソン ローズ ハウス」

1853年に建てられた「ロビンソンローズハウス(Robinson Rose House)」は、現在はビジターセンターになっていて、オールドタウンの歴史や写真の展示や当時の様子を再現した巨大なジオラマ、ギフトショップなどがあります。(観光案内所からスタートするガイドツアーもあり)

歴史公園を散策する前に、まずはこちらで予備知識をつけ、無料のタウンマップをゲットすれば、より良い散策が楽しめますね☆ 


Robinson Rose House(1853)

サンディエゴ オールドタウンの歴史

1542年、スペインの探検家がロマ岬(Point Loma)に到着し、ネイティブアメリカンが住んでいたこの地を「サン・ミゲル(San Miguel)と命名。その60年後、植民地開拓に来たスペイン人によって「サン ミゲル」から「サン ディエゴ」という町の名前に変更されたのだそうです。

スペイン統治時代の1769年に最初の伝道所「ミッション サンディエゴ デ アルカラ(Mission San Diego de Alcala)」(1774年ミッションバレーに移転)ができたのち、1823年にカリフォルニア最北端の「ミッション サンフランシスコ ソラーノ(ソノマ)」ができるまで、カリフォルニアの南北に次々とミッションができ(全部で21箇所)、それぞれのミッションは、馬が一日に走行できる約50km毎に伝道所が配置されたといいます。2番目にできたカーメルミッションについての記事はコチラ

1821年にメキシコがスペインから独立し、1846年にメキシコから独立したカリフォルニアが共和国として独立。1848年のアメリカ・メキシコ戦争の後、1850年にカリフォルニアが正式にアメリカ合衆国の31番目の州となりました。

スペイン統治のメキシコ時代にサンディエゴの中心として栄えたオールドタウンは、アメリカ領となった後に陸軍病院として利用されるなど様々な時代背景とともに時が流れ、現在は19世紀当時の建物や再現された家屋や建物が並ぶ歴史的な街となっています。

オールドタウンの中心となっている「オールドタウン州立歴史公園」の建物は、博物館として開放されていたり、民芸品やギフトショップ、レストランなどに使用されています。(基本的に博物館、歴史館などの入場料は無料)

カリフォルニア初の保安官の家「マッコイハウス博物館」

ロビンソン ローズ ハウスの裏手には、1869年に建てられた家にカリフォルニア初の保安官が住んだという家「マッコイハウス(McCoy House)」があり、現在は再建された家が博物館になっています。


McCoy House(1869)

華やかな雰囲気の「フィエスタ デ レヤス」

ビジターセンターの近くには小さなテーマパークのような「フィエスタ デ レアス(Fiesta de Reyes)」があります。

ゲートをくぐると中央が円形のイベント広場になっていて、ステージの前にズラリとベンチが並び、そこを囲むようにメキシカンレストラン、オリーブオイルなどの専門店、メキシコの工芸品やジュエリー店など、ユニークな商品を扱う店など、20ほどの店舗が集まっています。

Fiesta de Reyes

パーク内にあるホテル「コスモポリタンホテル」

オールドタウン州立歴史公園内にあるホテル&レストラン「コスモポリタンホテル(Cosmopolitan Hotel)」。オリジナルのアドビ造りマンションを復元した建物となっています。


Cosmopolitan Hotel(1869)

駅場所の停留所があった「シーリー ステイブル 」

巨大な白い建物「シーリー ステイブル博物館 (Seeley Stable Museum)」は、1850年代にユマ/サンディエゴ間を走る駅馬車の停留所があった場所で、1867年以降はシーリーという人物が郵便事業を開始し、ロサンゼルスへの郵便や乗客サービスをはじめコスモポリタンホテルを経営。ホテルの隣に建設された納屋を再建した建物が現在「シーリーステイブル博物館」となっています。

建物内には大小様々な駅馬車や鞍、ネイティブアメリカンや当時の人たちのライフスタイルやカウボーイたちの写真など、多くの展示物が並んでいます。


Seeley Stable Museum(1869)

「裁判所博物館」と「ウェルズ ファーゴ歴史博物館」

サンディエゴアヴェニューに2棟並んでいるのは、「裁判所博物館(Courthouse Museum)」「ウェルズ ファーゴ歴史博物館(Wells Fargo Museum)」

現在、「裁判所博物館」となっているレンガ造りの建物は1992年に再建されたもの。1850年から1869年まで、市と郡の裁判所として機能したオリジナルの建物は、1872年の火災によって消失したとあります。

ウェルズ ファーゴ銀行が運営する「ウェルズ ファーゴ歴史博物館」は、元々は1851年に建てられたコロラドホテルというホテルを再建したものなのだそうで、建物内には、現金を運ぶのに使った駅馬車やモールス信号機、風景画、etc…、当時のアメリカの金融業を含めサンディエゴの歴史を学ぶことができる展示品が並んでいます。


Court House Museum(1847) and Colorado Hotel(1851)


Wells Fargo Museum

木造の学校「メイソンスクール」

サンディエゴ初の公立学校「メイソンスクール」。教室内も当時の様子が再現されています。


Mason School(1865)

葉巻が買える「ラシーン&ララミーたばこ店」

「ラシーン&ララミーたばこ店(Racine & Laramie Tobacco Store)」では、様々な種類の葉巻やパイプ、ジッポといったたばこ用品を販売するほか、当時使われていたのであろうピストルなどが展示されています。

店内は、クラシックな木造で年代物の薪ストーブがあったり、当時の衣装を着た店員さんが接客していたり…、1800年代のオールドタウンにタイムスリップしたような気分になります。


La Casa de Rodriguez(1857)

ブリキ職人の店「ティンスミス」

手作りのブリキグッズを販売する「ティンスミス(Tinsmith)」では、ハートや十字架などの小物から、ミラー、立体的な星やツリーの電飾など素敵な雑貨が並んでいます。


U.S. House(1850)

アートセンター「タフォヤ&サン」

「マシャド デ ライティントンの家(La Casa de Machado de Wrightington)」は、オールドタウンの衰退後に陸軍病院だったこともあったという建物。再建された後、現在は「タフォヤ&サン(Tafoya & Son)」というアートセンターになっています。


La Casa de Machado de Wrightington(1830’s)

オールドタウンへのアクセス

グリーンラインの「オールドタウン駅」を降りてすぐ目の前に「オールドタウン州立歴史公園」が広がっています。

車の場合は園内に数カ所大きな駐車場があります。また、オールドタウンマーケットすぐ横には、サンディエゴ  ダウンタウンを巡回する乗り降り自由の「トローリーツアーズ(Trolley Tours)」(1日or2日券のパス)発着所があるので、ダウンタウンの主要観光スポットをまわる場合は便利な交通手段です。

サンディエゴ観光の交通手段についてはコチラ


Old Town Station and Old Town West Gate

Old Town San Diego State Historic Park
4002 Wallace St, San Diego

オールドタウン州立歴史公園 周辺マップ

あとがき…

「オールドタウン州立歴史公園」は、メキシコ時代の歴史的な面影と独特な文化を感じることができる場所。また、近くのプレシディオ パークの高台からは絶景を見渡すことができ、「フニペロ セラ博物館」など周辺にも歴史的な建物や博物館が多く残されています。

また、活気のある「オールドタウンマーケット」をはじめ、周辺にも多くのメキシカンレストランやカフェ、ブティックやギフトショップなど、メキシコ文化が香るユニークで魅力的な店がいっぱい!アドビ造りの古い街並みを散策しながら、ショッピングに、メキシコ料理に、1800年代のメキシコ時代にタイムスリップした気分でオールドタウンを散策してみてください☆