ソルトレイクシティからレンタカーでイエローストーン国立公園〜グランドティートン国立公園をロードトリップ!訪問先の写真と共に各観光スポットの魅力をお伝えします。 ※こちらの記事はアメブロに掲載していた2…
【イエローストーン国立公園】美しい石灰棚が広がる景勝地「マンモス ホットスプリングス テラス」
イエローストーン国立公園北西部のワイオミング州(モンタナ州との州境近く)に位置するマンモスカントリー地区には、美しい石灰棚が人気の「マンモス ホット スプリングス(Mammoth Hot Springs)」があります。こちらは見所の多いエリアで、冬季中もオープンしている唯一の観光スポットです。
※こちらの記事はアメブロに掲載していた2015年6月のブログをもとに再投稿しています。
目次
マンモス ホット スプリングス メインテラス展望台
マンモスカントリーに到着後、最初に向かったのはメインテラスの全景が眺められる標高2001mの展望台!左手のボードウォークはロウワーテラスと続く下り階段がありますが、復路が登りになってしまうのでこちらは車を下に移動してから向かうことにして、まずは右手のボードウォークからキャナリースプリングへ向かいました。
MainTerrace Overlook
ロウワーテラスへと続くトレイルより撮影。前方にはマンモスヴィレッジが見えます。
Lower Terrace & Mammoth Hot Springs Village
荒涼とした風景が広がる「ニュー ブルー スプリング」
荒涼とした風景が広がる「ニュー ブルー スプリング(New Blue Spring)」。白い石灰棚と立ち枯れた木々の対比が印象的です。美しいブループールが見当たりません…。複雑に流れる地下水路は変わりやすく、突然水路が閉ざされたり、新たな水路ができたりすることで、常に流れが変化するため、表層のフォーメーションは刻々と変化しているようです。
New Blue Spring
立ち昇る湯気が迫力満点の「キャナリー スプリング」
勢いよく噴出する温泉とモクモク立ち昇る湯気が迫力満点の「キャナリースプリング(Canary Spring)」。ここでボードウォークは行き止まりとなっているため再び展望台方面に戻ります。
Canary Spring
車で巡るドライブルート「アッパー テラス ループ ドライブ」
展望台の先には、アッパーテラスを車で巡ることができるドライブルート「アッパーテラス ループ ドライブ(Upper Terrace Loop Dr)」があります。こちらは一方通行のループした舗装道路で、見どころはニューハイランドテラス、オレンジスプリングマウンド、バスレイク、ホワイトエレファントバックテラス、エンジェルテラスなど、車の中からでも見学することができます。
オレンジ色の岩肌を持つ「オレンジ スプリング マウンド」
まず最初に現れるのはオレンジ色の岩肌を持つ「オレンジ スプリング マウンド(Orange Spring Mound)」 。案内板によると、火山によって熱くなった地下水が、下からの強烈な圧力によって石灰層に浸透しながら炭酸カルシウムを溶解し石灰成分を含んだ熱水がいくつもの穴から噴出、オレンジスプリングマウンド上を流れることで少しづつ石灰華していくのだとか。岩肌は熱水に生息するバクテリアや藻類によって生き生きとした色合いのタペストリーが織りなされていきます。
Orange Spring Mound
立ち枯れた木々が印象的な「エンジェル テラス」
アッパーテラス ループ ドライブの最後に現れるのが「エンジェル テラス(Angel Terrace)」。石灰に閉じ込められて立ち枯れてしまったという木々が少し寂しげです。
荒涼とした独特な世界が広がっており、なぜここにエンジェルという名が付いたのかは分かりません。
Angel Terrace
景勝地「マンモス ホットスプリングス テラス」を歩く
次はいよいよマンモスカントリーを代表する景勝地「マンモス ホットスプリング テラス(Mammoth Hot Springs Terraces)」の散策!トレイルコースは急な坂や階段があるものの、ボードウォークなので比較的歩きやすいコースとなっています。
4ヶ所の駐車場があるので好きなコースからアクセスすることができ、車椅子が通れるトレイル(地図の赤い点線ルート)もあります。
休眠中の石灰塔「リバティ キャップ」
温泉の噴出によって約10mほどの高さまでうずたかく積もってできた石灰岩「リバティ キャップ(Liberty Cap)」。積もった沈殿物によって噴出口が塞がれてしまい現在は温泉が出ていません。
Liberty Cap
巨大な石灰華「ミネルバ テラス」と「マウンドテラス」
地下の奥深くから沸き上がった温泉の石灰成分が長い年月をかけて蓄積し、幾重にも重なって形成された巨大な石灰華段丘「ミネルバ テラス(Minerva Terrace)」。階段を上りきったボードウォークからはマンモスヴィレッジが一望できます。
石灰華段丘と言えば真白な棚田とブルーの温泉が美しいトルコのパムッカレが有名ですが、ミネルバテラスも以前は豊富な温泉が湧き出る美しい棚田でした。現在はほとんどの温泉が枯れてしまい、酸化した石灰が黒ずんでいる部分が多く見受けられます。とはいえ、マンモスホットスプリングスは常に変化し続けている温泉地帯!またいつの日か突然ミネルバテラスに豊富な温泉が湧き出てくることがあるかもしれません。
ミネルバテラスの前方に見えるのは、ロウワーテラスを見下ろすように聳え立つ巨大な石灰華「マウンドテラス(Mound Terrace)」。形成された壁面の模様が、両手で頭を抱え大きく口をあけて絶叫しているムンクの叫びのようです。
Mound Terrace & Minerva Terrace
豊富な温泉で溢れる「ジュピター テラス」
麓まで続く美しい純白の石灰棚が広がる「ジュピターテラス(Jupiter Terrace)」は、まるでロングトレーンのウエディングドレスのよう!素晴らしい天然アートにしばし時間を忘れて見とれてしまいます。
Jupiter Terrace
Bacteria Mat
美しい色彩とフォルムの「パレット スプリング」
丸みを帯びた岩のフォルムと色合いが美しい「パレット スプリングス(Paletta Spring)」。地球外の星に来てしまったような息をのむ光景が広がっています。
Paletta Spring
悪魔の親指「デビルズサム」
悪魔の親指と名付けられた「デビルズサム(Devil’s Thumb)」。美しい石灰棚を阻むように突き出た黒い岩山を疎ましいと思ったのでしょうか…?エンジェルスプリング同様に名前の由来は分かりません。
Devil’s Thumb
ランチタイムはマンモスカントリーヴィレッジへ
マンモスカウントリーの中心地となるヴィレッジには、ホテル、レストラン、ジェネラルストアー、ビジターセンターなどのほか、パブリックトイレや公園があります。時間をセーブしたい人はテイクアウトして公園のピクニックテーブルでのランチがオススメ。野生動物がのんびりと過ごす姿など、ほのぼのとした風景を眺めながらのランチはとっても気持ちが良かったです。
Mammoth Village
Mammoth Hot Springs
まとめ
刻々と変化し続けるマンモスホットスプリングステラスは、訪問する季節によっても様々な顔があるようです。約3時間のショートトリップでしたが、温泉が作り出す自然の造形美にただただ圧倒されるばかり!大変素晴らしい観光スポットです。
イエローストーン内の温泉は全て入湯禁止ですが、マンモスから89号線のノースエントランスロードを北上したところ(ワイオミング州とモンタナ州の境界線付近)に、「ボイリングリバー(Boilling River)」と呼ばれるガードナー川の天然温泉(駐車場から徒歩約10分)があります。こちらも人気スポットなので、時間に余裕があれば立ち寄ってみてはいかがでしょうか。