【イギリス・ロンドン】ロンドン橋〜ミレニアム橋を歩いて巡る!テムズ川エリアの歴史名所を半日観光

タワー・ヒルからシティエリアの人気スポットへ

ロンドン中心部「タワー・ヒル駅(Tower Hill Station)」を起点に、歴史の面影を残す街角や個性的なマーケット、アートに出会える美術館まで、テムズ川を挟んだエリアを半日かけて散策しました。

緑の廃墟「セント ダンスタン イン ザ イースト チャーチ・ガーデン」

午後の昼下がり、まず最初に立ち寄ったのは、宿泊ホテルからほど近い「セント ダンスタン イン ザ イースト チャーチ・ガーデン(St Dunstan in the East Church Garden)」。第二次世界大戦の空襲で破壊された教会の廃墟を再利用した緑豊かな庭園で、タワー・ヒル駅から西へ6-8分ほど歩いたところにあります。

自然と廃墟が美しく融合したこの庭園は、シークレットガーデンのように静かで神聖な雰囲気をまとった隠れ家的な場所ですが、都会の喧騒を忘れさせてくれる癒しスポットとして人気。ちょうどランチタイムだったこともあり、オフィスワーカーのグループやファミリーで賑わいっていました。

石畳の中庭に立つ苔むしたゴシック様式のアーチや尖塔窓が印象的な廃墟。壁面には蔦が絡まり、崩れたステンドグラスの跡からは光が差し込んでいました。ここだけ時間が止まったかのような幻想的な空間です。

無料の展望テラスがある「スカイ・ガーデン」

緑の廃墟ガーデンのすぐ近くにあるのは、2014年に完成した「スカイ・ガーデン(Sky Garden)」。2015年から35〜37階の3フロアの展望エリア(展望テラス、屋内ガーデン、カフェ・レストランあり)が、無料で公開されるようになったとのことで、公式サイトで事前予約をしようと思ったのですが、残念ながら滞在中は全枠売切でした。

当日でも枠に空きがあれば予約なしで入場できる場合があるそうなので、早い時間に入口へ直接行って「ウォークインできますか?」と聞いてみると良いかもしれません。ぜひ展望テラスやガーデンを訪れてみたいという方は、展望エリアのレストランを予約するのもひとつの手ですね☺︎

ハリーポッターのロケ地「レドンホール・マーケット」

スカイガーデンの裏手にあるライムストリートから2,3分歩くと「レドンホール・マーケット(Leadenhall Market)」に到着です。場所は、地下鉄「バンク駅(Bank Station)」と「モニュメント駅(Monument Station)」の中間あたりに位置し、どちらからも徒歩5分圏内という便利なロケーション。マーケット内には、パブ、レストラン、ベーカリー、高級食材店、ブティックなど様々な店舗が軒を連ねています。

レドンホール・マーケットは、14世紀に起源をもつ歴史あるマーケットで、現在の華やかなアーケードは1880年代に再建されたもの。高い天井と彩色豊かな鉄骨装飾が印象的で、ロンドンらしい歴史情緒と建築美が楽しめます。また、映画「ハリー・ポッター」シリーズのロケ地としても知られ、ファンにとっても見逃せないスポットとなっています。

ロンドン橋近くの小さな河岸エリア「グランツキー埠頭」

シティ・オブ・ロンドンの中心、いわゆる金融街からテムズ川方面に向い「グランツキー埠頭(Grant’s Quay Wharf)」へ。ここは、テムズ川北岸、ロンドン橋のすぐ東に位置する小さな河岸エリアで、ロンドン塔やタワーブリッジにも近く、ウォーキングルートとしても人気があるスポット。テムズ川沿いには歴史的建造物や近代的なビルが混在するエリアも多く、多層的な風景が楽しめます。

ロンドン橋渡ろう♬

河岸に設置された階段を上って「ロンドン橋(London Bridge)」へ。ロンドン橋渡ろう、渡ろう、渡ろう…と、小さい頃習ったロンドン橋の歌をつい口ずさみたくなりますが、実はこのイギリスの童謡、本来は「ロンドン橋が落ちる(London Bridge is falling down)」という不吉な歌だったんですよね。大人になってこれを知ったときは衝撃でした。

世界的に有名な歌ですが、時代や場所によって色々な替え歌があるようです。オリジナルの歌詞は、木と粘土の橋から始まり、流されると次はレンガとモルタルの橋、また流されると鉄とスチールの橋…と、様々な材料で何度も橋が架替えられていく内容となっていて、実際のロンドン橋も、12世紀頃に石造りになるまで、洪水や火災で頻繁に橋が消失する歴史を繰り返していたそうです。

現在のロンドン橋は3連のプレストレスト・コンクリート梁からなる長さ283mの橋梁で1973年に完成したもの。ちなみに、老朽化のため解体された以前の石橋は、米国の実業家によって246万ドル(当時の日本円で約9億円相当)で落札された後、米国アリゾナ州のハヴァス湖で再構築され、ハヴァス湖に架かるロンドン橋として観光名所となっています。

ロンドン・ブリッジ駅周辺

ロンドン橋を渡りきったところに、建物の中央が吹き抜けになったアトリウム構造の奇抜なオフィスビルが現れます。これは1980年代後半に再開発されたロンドン橋地区を代表する建築の一つで、そのアトリウムからはフェリーターミナルや「ハイズ・ガレリア(Hay’s Galleria)」などの商業施設が続く南岸沿いの遊歩道(クィーンズ・ウォーク)へ出ることができます。

今回はロンドン橋からA3(Borough High St)とA200(Tooley St)の交差点へ進み、中層ビルが立ち並ぶにぎやかな通りへ。この先には観光・通勤・通学・郊外へのアクセスのすべてを担うロンドン有数のハブ駅「ロンドン・ブリッジ駅(London Bridge Station)」があり、駅周辺にはカフェやベーカリー、スーパーマーケットが点在し、頭上にはガラス張りの高層ビル「ザ・シャード(The shard)」がそびえ立っています。

1000年以上の歴史を誇る「バラ・マーケット」

交差点近くの階段を下り、鉄道高架下に広がる「バラ・マーケット(Borough Market)」へ向いました。ここは11世紀頃に始まったとされる、ロンドン最古の市場のひとつで、長い歴史を誇るグルメマーケット。天井に張り巡らされた鉄骨梁が印象的なマーケットの頭上には、何本ものナショナル・レール(National Rail)の高架線路が走り、列車の走行音が響く中でショッピングを楽しむという、バラ・マーケットならではの独特な雰囲気が漂っています。

鉄道高架下に広がる市場には、新鮮な野菜や果物、ベーカリー、チーズショップ、ストリートフードなど、多彩な店舗がズラリ。観光客はもちろんのこと、地元の人々やオフィスワーカーも多く、平日でも賑わいを見せる活気あふれる市場です。

マーケット周辺には個性的なパブやカフェが点在し、歴史的なレンガ造りのアーチや建物が一帯の雰囲気をいっそう引き立てています。

晴れた日の散策や食べ歩きにぴったりの、ロンドンらしいスポットです。

近現代美術館「テート・モダン」へ

バラマーケットを散策後は、15分ほど歩いて、バンクサイドにある「テート・モダン(Tate Modern)」へ。歩道を歩いている途中、EV充電スタンドを発見。ちょうどタクシーが使用していました。ロンドンでは、歩道に設置されたEV充電スタンドが普及しつつあるようです。

ロンドン・テムズ川の南岸、バンクサイド地区に位置する「テート・モダン」に到着。テート・モダンは、一部の展示を覗き、無料で楽しめるイギリスの国立現代美術館です。約2時間半の滞在でしたが、フリーエリアのディスプレイだけでも周りきれない広さで、十分な見ごたえのある充実度でした。

▼「テート・モダン」のブログ記事は下記リンクより御覧ください☆

【イギリス・ロンドン】心に響くアート時間!バンクサイド地区の無料で楽しめる美術館「テート・モダン」

歩行者専用の吊り橋「ミレニアム・ブリッジ」

テート・モダンをあとに「ミレニアム・ブリッジ(Millennium Bridge)」を渡って北岸へ。この近代的なデザインの橋は、西暦2000年を記念し、1820万ポンド(当時の日本円で約30億円相当)をかけて建設されたという歩行者専用の吊り橋で、セント・ポール大聖堂とテート・モダンを一直線に結んでいます。

開通時は、オープンしたばかりのテート・モダンの人気も相まって約10万人もの来場者が橋に殺到したといいます。ところが、歩行者数の制限がないまま大勢の歩行者が橋を渡ったことで横揺れが発生し、わずか2日で閉鎖。その後、約500万ポンドの補強工事と2年の改修期間を経て、2002年2月22日に再開通されたとのこと。テムズ川に架かる橋には、それぞれに異なる物語が刻まれているのですね。

ロンドンの近代建築と歴史的建造物が共存する風景の中で、「ミレニアム・ブリッジ」はまさに過去と未来をつなぐ架け橋のような存在。
北東には超高層ビル群「ザ・シティ」の現代的なスカイラインが広がり、南東にはガラスの尖塔「ザ・シャード」の姿が遠望でき、北岸に向かって進むと、赤レンガの「シティ・オブ・ロンドン・スクール」の建物越しに、セントポール大聖堂のドームが次第に近づいてくるという構図も見どころのひとつ。どこを切り取っても絵になるこの界隈は、日中はもちろん、夕暮れ時の散策にもおすすめの絶景ルートです。

荘厳にそびえるロンドンの象徴「セントポール大聖堂」

ロンドンのシンボルとして知られる荘厳なドームとクラシックな西洋建築が美しい「セントポール大聖堂(St Paul’s Cathedral)」は、ロンドン教区を代表する大聖堂。堂内には見事な天井画や彫刻が施されており、展望ギャラリーからはロンドン市街を一望できます。

かつては寄付歓迎というかたちで入場できましたが、ミレニアム前後から始まった大規模修復と維持管理のため、観光目的の訪問は有料化されたようで、2025年4月現在の入場料は18歳以上で26ポンドでした。礼拝は今も昔も無料で参加できます。

キャノンストリートを歩いてスタート地点へ

セントポール大聖堂からは、キャノン・ストリート(Cannon St)を歩いてホテルへ戻りました。帰路の途中にさしかかったロンドン・ブリッジの近くには、高さ約61mの「ロンドン大火記念塔(Monument to the Great Fire of London)」が建っており、これは1666年の大火を記念して造られたもので、螺旋階段を上った展望台(有料)からロンドン市街を一望することができます。

また、この周辺にはM&Sやテスコ、ウェイトローズなどのスーパーマーケットが点在し、今回はキッチン付きのホテルに宿泊していたこともあって、食材の買い出しに重宝しました。なかでも、M&Sウェイトローズは、ばらまき土産にちょうど良いお菓子や紅茶のアイテムなども充実しているおすすめスーパーです。

ホテルに到着すると、パブの前にはビール片手に談笑する人々の姿が…。そう、この日は木曜日。イギリスでは職場の仲間との飲み会は、大抵木曜日の夜に開催されるのですよね。日本でいう「華金」のような感覚かもしれません。一方で、金曜の夜は家族やプライベートの時間を大切にするという文化の違いも、街角の風景から感じ取れる興味深い一面です。

シティの一部とテムズ川沿いの観光スポットをぐるりと巡った半日散策は、歴史的建造物と近代建築、伝統の食文化に近現代アートと、多層的な魅力が共存するロンドンらしさに触れながら、古き良きイギリスの空気に浸れる、味わい深いひとときとなりました。