2019年11月末サンディエゴに1週間滞在後、レンタカーでフェニックス〜セドナ〜ラフリン〜ユッカバレー〜サンディエゴと、7泊8日のロードトリップに出かけました。 1日目/レンタカーで サンディエゴから…
【 天と地と繋がるセドナの旅】ネイティブアメリカンの聖地 -ウエストセドナ周辺のパワースポット
アリゾナ州の中央に位置するセドナは赤色の巨岩「レッドロック」に囲まれた独特な風土を持つ、ネイティブアメリカンの聖地。地球のエネルギーが宿るパワースポットとして世界中から多くの人々が集まる場所です。ウエストセドナ周辺にはいくつもの人気ヴォルテックスがありますが、その中でもマイナーながらパワフルなスポット「バーシングケイブ」「レイチェルズ ノール」「アミタブハ スタッパ &ピース パーク」についてまとめてみました。
目次
子宮の洞窟と呼ばれる「バーシング ケイブ」
「バーシングケイブ(Birthing Cave)」は、新しい自分に生まれ変わる場所と言われている聖なる場所です。ロングキャニオントレイルヘッドからバーシングケイブまでは徒歩で約30分。木々に囲まれたトレイルから見晴らしの良い場所に出ると真っ青な空の下に広がる壮観なレッドロックが現れます。
※大きな岩山に隠れて見えませんが、メスカル山の後方にはボイントンキャニオンが横たわっています。
Long Canyon Trail, Sedona
ハート型をしたバーシングケイブの入口
洞窟までは群生するサボテンに注意しながら岩登り。振り返れば遠くにサンダーマウンテンを中心にレッドロックの山々が望める素晴らしい眺望が広がっています。
Entrance of the Birthing Cave
母なる大地の子宮内へ
ポッカリと開いたハート形の洞窟の壁面に人が1人入れるほどの小さなくぼみが「バーシングケイブ」と呼ばれる場所。洞窟の中もかなり急な斜面です。というかほぼ絶壁。いや、ほぼ直角です。上部のバーシングケイブまでは、ほんの少し突起している部分を頼りに這いつくばり横ばいになりながら慎重に進み…、高所恐怖症の人にとってはある意味命がけです。
小さなくぼみまでたどりつけなかったとしても大丈夫、もうここはすでに優しく温かいエネルギーに包み込まれるような母なる大地の子宮内です。険しい絶壁に最初は足がすくみますが、美しい雄大な自然に囲まれる中、素晴らしい感覚にしばらく身を委ねます…。
Inside the Birthing Cave
瞑想とインスピレーションの聖地「レイチェルズ ノール」
美しいレッドロックの山々を360度見渡せる「レイチェルズ ノール (Rachel’s Knoll)」は、ロングキャニオン渓谷の小高い丘にあります。
この地域はかつて何世紀にも渡ってネイティブアメリカンが儀式のために使用してきたという聖域。 霊的な追求に非常に興味があったというレイチェルさんは、初めてこの丘に立ったとき、この壮大な美しい景色とインスピレーションは、決して一人が所有するものではなく、すべての人々とシェアするべきと想ったそうです。1970年代から少しづつ土地を買い足していき、セドナの住民と世界中のすべての人々が利用できる瞑想やインスピレーションの場となりました。
レイチェルさんの亡き後、遺族はこの丘への訪問者が継続的に訪問できるような条件をつけてこの所有地をリゾートホテルやゴルフ場を開発するセブンキャニオンズに売却、ところが彼らはその規定を順守しなかったために法的紛争へと発展。何年もの間一般公開が中断されていましたが、裁判の結果すべての人が再び訪問できるようになり現在も一般公開されています。
運が良ければセドナに多く生息するハベリナに出会うことができるかもしれません。
Rachel’s Knoll, Sedona
レイチェルズノールから360度の絶景を望む
かつてあったメディスンホイールはありませんが、壮大なレッドロックの美しい景観は健在!レイチェルズノールからメスカル山とバーシングケイブの洞窟も見えます。
Red Rock View from Rachel’s Knoll Trail
レイチェルズノールで日の出を迎える
レイチェルズ ノールの南東にそびえるサンダーマウンテンの背後からゆっくり太陽が昇ってきました。ボイントンキャニオン方面には、朝陽を浴びながら次々と空高く昇っていく気球が見えます。
Sunrise @ Rachel’s Knoll, Sedona
レイチェルズノールへ向かう際は、ゴルフ場に続くゲートを通るので警備員にレイチェルズノールへ行くことを伝えます。以前は無料でしたが、2019年11月時点では通行料$3を請求され「レイチェルノール パス」という紙を渡されました。 また、規定での訪問時間は一応9時から16時となっていますが、今回は朝7時にゲートを通過することができました。通行料も時間も警備員の裁量によって対応が変わるかもしれません。
チベット仏教の「アミタブハ スタッパ &ピース パーク」
「アミタブハ スタッパ アンド ピース パーク(Amitabha Stupa and Peace Park)」のStupaとは仏舎利塔のこと。ここは、セドナの中では一風変わった空気が漂うチベット仏教寺院がある平和公園です。
サンダーマウンテンに囲まれた大きな岩山の麓にあり、セドナの大自然の中でチベット仏教のパワーを感じることができます。行き方も分かりやすく車で簡単にアクセスできます。
特徴的な風景の中で一際目を引くタルチョー
寺院へと向かう静寂な小径にはタルチョーが続き、旗が風になびく様子を見ているだけで自然と心が穏やかに安らいでいく…そしてどこからともなく聴こえてくるウィンドチャイムのような鈴の音が心地良い…。
この「タルチョー」と呼ばれる5色(青色が天、白色が風、赤色が火、緑色が水、黄色が地を表現)の旗には、それぞれ経文が書かれており、旗が風になびくごとに読経したことになるそうです。
Prayer flag “Talcho”
祈り、瞑想、癒し、そして神聖な場所での平和の体験
寺院の中央には四方をタルチョーで結ばれた仏舎利塔が鎮座。仏塔は、戦争を避け、飢餓を終わらせ、繁栄と幸福を促進するために建てられた神聖な場所であり、その唯一の目的は全ての生物に利益をもたらすことだといいます。
静かに瞑想しながら感謝と祈りを捧げ、穏やかに流れる風を感じながら平和なひとときを体験します。
Mani(Prayer) wheel and Stupa
Meditation, Healing, and the experience of Peace in a sacred place…
キャピトルビュート&チムニーロック
仏塔の背後には、標高1937mというセドナのどこからでも見ることのできる高い岩山「キャピトルビュート(別名サンダーマウンテン)」と、煙突のような形をした「チムニーロック」などのレッドロックを望むことができ、ここからループ状の「チムニーロックトレイル」や「サンダーマウンテントレイル」など、いくつかのトレイルにつながっています。
ちなみにサンダーマウンテンは、「ウォルトディズニーが愛した山でビッグサンダーマウンテンのモデルとなった」というのが通説になっていますが、長年の居住者と商工会議所の元役員によると、ウォルトディズニーだけでなくセドナに関わる著名人の噂は、観光促進のためのホワイトライ(罪のない嘘)がいつしか真実のようになっていく話が少なくないようです。
Chimney Rock, Capitol Butte and Amitabha Stupa, Sedona