【天と地と繋がるセドナの旅】ネイティブ アメリカンの聖地「ボイントンキャニオン」のヴォルテックス

ボイントンキャニオンは、4大ヴォルテックスのひとつで、人類発祥の地としての神話が残るネイティブ・アメリカンゆかりの地。精霊と言われるカナーチウーマンやウォリアー(ノール)と呼ばれる象徴的な岩があり、女性的な内向きのエネルギーと男性的な上向きのエネルギーがパワフルに流れているパワースポットとして人気のヴォルテックスです。

ネイティブアメリカンの聖地「ボイントンキャニオン」へ

「ボイントンキャニオン(Boynton Canyon)」は町から少し離れた場所にあり、アップタウンからの場合、州道89Aからドライクリークロード(Dry Creek Rd)に入って道なりに進みT字路を左折、再びT字路を右折した先にボイントンキャニオン駐車場とトレイルヘッドがあります。

深い渓谷を行く「ボイントン キャニオン トレイル」

「ボイントンキャニオン トレイルは、往復約10kmというロングコース。トレッキングに慣れている人で3時間半、そうでなければ5時間ほどはかかります。

エンチャントメント・リゾートの横を通り抜けると、ボイントンキャニオンの切り立った赤岩の壁沿いに鬱蒼と木々が生い茂る杜が現れます。岩山に囲まれた木漏れ日の中を歩くボイントンキャニオントレイルは、ボイントンパスのヴォルテックスとはまた違った独特な雰囲気…。

またボイントンキャニオンにはネイティブアメリカンの多くの遺跡が見つかっており、トレイルの途中にも約1000年頃のシナワ族が暮らしていたという洞窟などが見られます。


Boynton Canyon Trail, Sedona

「ボイントン ビスタ トレイル」からの眺め

トレイルヘッドから「ボイントンキャニオントレイル(Boynton Canyon Trail)」を進み「ボイントンビスタトレイル(Boynton vista Trail)」の標識を右折するとカチーナウーマンとウォリアー(ノール)が見えてきます。

ボイントンキャニオンのヴォルテックスは、徒歩約30分ほどと距離が短いので、体力がない方でも比較的簡単に行くことができます。

▼「ヴォルテックス」についての記事は下記のリンクをご参照ください。

【 天と地と繋がるセドナの旅】ヴォルテックスって何?!セドナの4大ヴォルテックスについて


Boynton Vista Trail


Kachina Woman and Warrior


Boynton Canyon Vortex, Sedona

ボイントンキャニオンのシンボル「カチーナウーマン」

「カチーナウーマン(Kachina Woman)」は女性エネルギーが強いと言われている通り、大空を仰ぐ女神に見えると思いきや、髪の長い中世の女性のようだったり、古代の土偶のようだったり、または、ラクダや獅子、カメレオンといった動物にも見えるという、見る角度によって七変化する不思議な岩山。

また、鞍部にある洞穴は、子宝に恵まれるパワースポットと言われ日本からも多くの女性が訪れています。


Kachina Woman with diverse faces

力強い勇姿の「ウォリアー(ノール)」

ボイントンビスタトレイルから見るドーム状の「ウォリアー (Warrior)orノール(Knoll)」の岩山には、左側にネイティブアメリカンの戦士ともいうべき険しい横顔、そして右側にイースター島のモアイ像のような横顔が見えます。

カチーナウーマンと同様に見る角度によって様々な男性の横顔が見え、まさに男性エネルギーが強いと言われる岩山。こちらは頂上まで登ることができます。

トレイルの途中で軽やかで透き通るような音色が聞こえてきたらラッキー☆ それはハートの石を配ることで有名なロバートさんがノールの上で奏でるネイティブアメリカンフルートの音色。ヴォルテックスのエネルギーの中で素晴らしい演奏に耳を傾けます…。


Amazing indian flute concert @ Warrior (Knoll)

力強く生き抜いた1本の木を想う

ボイントンキャニオンのヴォルテックスに来ると、かつてノールの岩に力強く生きていた1本の木を思い出します。空に向かって力強く真っ直ぐと伸びるその姿は勇姿そのものでしたが、その木が跡形もなく消えていた時は、大切な人を失ったときのような寂しさを感じました。

ボイントンキャニオンのノールは「この世で変わらないのは変わるということだけだ」ということを改めて認識させられる場所でもあります。


Warrior(Knoll) Vortex 1900s and 2019

ロバートさんの願いが込められた「ハートの石」

ヴォルテックスの神聖なエネルギーが入っている石をハート型に削り、ボイントンキャニオンを訪れる人々に配っているロバートさんのハートの石には「それぞれの地に持ち帰り、愛と平和、感謝のエネルギーを広げて欲しい」というロバートさんの願いが込められています。


The Gift of Boynton’s Heart from Robert

セドナ周辺 マップ

あとがき…

ボイントンキャニオンのヴォルテックスは、私にとってとても感慨深い場所です。以前ボイントンキャニオンを訪れたときのこと、カチーナ ウーマンとノールの間でしばしメディテーションをして、パッと目をあけると前方の茂みの奥に気になる1本の木が…。カメラを望遠レンズに切り替え覗いてみると、ツイストしたジュニパーの小枝にハート型の石が挟まっていました。どんな人がどんな思いでそのハートの石を置いていったのだろう…ほっこりと温かい気持ちになりながら写真を撮りました。

その5年後、友人の友達のTさんがセドナに旅行するということで話が盛り上がった時、初めてロバートさんという方の存在を知り、ハートの石を作っては出会った人にプレゼントしているという話を聞きました。セドナに行く日本人の間では有名な方なのだそうですが何も知らなかった私は、もしや木の枝で見つけた石もロバートさんが作ったものだったのでは?! そう思い当時撮影した写真を探し出したところ、間違いないだろうということで、ハートの石を置いた人物が分かったことに感動したのですが、心温まる話はそこで終わりませんでした。

Tさんがセドナに行く際に、もしロバートさんに出会えたらその写真を手渡すことを提案してくれたのです。プリントアウトしてくれた写真にメッセージを添えたのですが、ボイントンキャニオンでタイミング良くロバートさんに会えて写真を手渡してもらうことができ、また気を利かせたTさんがもう1枚の写真にロバートさんのサインをお願いしてくれて、その後私にプレゼントしてくれたのでした。

今回のセドナの旅では、気の向くまま時の流れにまかせて動く中で、もしロバートさんに会えたらラッキーだなと思っていたら、絶妙なタイミングで本人にお会いすることができ、ハートの石までいただくことができました。以前友人が写真を届けてくれた事を覚えてくれていたことに感激しながら一緒に写真を撮りました。

いつしか消え去ったノールの木の代わりに新たに出会えたジュニパーの木。その1本の木とハートの石が紡いでくれた7年越しの素敵な出会いに感謝です。


Juniper Tree and heart-shaped red rock

また会いにゆきます…